一定程度の国際的な注視があったなかでも、このような残虐行為は後を絶たなかった。しかもその内容も、多数の人々の強制収容や強制労働、強制的な不妊手術や妊娠中絶にとどまらない。最近では、レイプや性的暴力が横行しているとの報道も浮上している。
BBCの新たな報道は、「ウイグル族を対象とした中国の『再教育』収容所では、女性たちが組織的にレイプや性的虐待、拷問の犠牲になっている」として、その実態を伝えている。
BBCの取材に応じた女性の1人、新疆ウイグル自治区から米国に逃れたトゥルスネイ・ジアウドゥン(Tursunay Ziawudun)さんは、「女性たちは『毎晩』、収容所の居室から連れ出され、1人、あるいは複数の覆面をした中国人の男にレイプされていた」と証言した。ジアウドゥンさん自身も収容所で拷問を受け、3回にわたって集団レイプされたと述べた。
こうした体験談はほかにもある。実際、収容所で中国語を教えていた新疆出身のウイグル族女性、ケルビヌール・セディク(Qelbinur Sedik)さんは、あるウイグル族の女性からこんな話を聞いたと証言している。「レイプは文化と化していた。これは集団レイプで、中国警察は女性たちをレイプするだけでは飽き足らず、電気ショックを与えていた。女性たちはおぞましい拷問の犠牲となっている」。別の語学教師、サイラグル・サウイトバイ(Sayragul Sauytbay)さんも、収容所の看守たちが「好みの少女や若い女性を選び、連れ去った」と証言した。
別の女性、グルジラ・アウエルカーン(Gulzira Auelkhan)さんは、収容所内で自らが強いられていた務めの実態について、こう生々しく証言している。「(女性たちの)服を脱がせ(中略)、動けないよう手錠をはめていた。その後、私が女性を部屋に残して立ち去ると、男性が入ってくる。こうした男性は部外者の中国人や、警察官だ。私は黙って隣の部屋で待っている。男性が部屋を出ると、私は女性をシャワーに連れて行った」。さらにアウエルカーンさんによれば、これらの男性は「収容者の中でも特に容姿にすぐれた若い女性を選ぶために、金を払うこともあった」という。
拷問や肉体的虐待も横行していた。42歳のウイグル族の女性、ジアウドゥンさんは、自らが受けた虐待の状況についてこう話している。「彼らは電気棒を持っていた。それが何か、当時の私にはわからなかった。そして、その棒が私の性器の中に挿入され、私は電気ショックによる拷問を受けた」