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Photo by Pete Marovich - Pool/Getty Images

米連邦選挙委員会に提出された書類から、ドナルド・トランプ前大統領が昨年11月の大統領選後およそ8週間で、支持者から約2億5540万ドル(約262億4000万円)の政治献金を集めていたことが分かった。

この献金の多くは、トランプが訴えていた「不正選挙」をただし、(民主党のジョー・バイデンを勝者とした)結果を覆すための活動に充てる資金として募られたものだ。だが、結局は他の目的のために使われることになりそうだ。

オンラインでの小口の献金を受け付ける共和党のプラットフォーム「WinRed」が同委員会に報告したところによると、この金額にはトランプ陣営、共和党全国委員会(RNC)と陣営が共同で組織した委員会、トランプが立ち上げたリーダーシップPAC(公職にある者、または公職を目指す候補者が設立する)の「セーブ・アメリカ」がその他の方法で集めた資金は含まれていない。

米紙ニューヨーク・タイムズは、トランプとRNCは大統領選の投票日(11月3日)から選挙人団による投票日(12月14日)まで、WinRedを通じて1日当たり200万ドル以上を集めたと伝えている。12月1~14日の献金額は、同平均290万ドルに上っていたという。

選挙人団の投票でジョー・バイデンの勝利が確定すると、翌日以降の献金額は一転して減少したが、共和党が「(今年)1月6日に連邦議会が上下両院合同会議でこの結果を覆す可能性がある」と(誤った)主張を展開すると、年末には再び急増していた。

複数の死者を出したトランプ支持者による連邦議会の襲撃が起きた1月6日以降は、トランプが選挙不正の主張をほぼやめており、新たな献金は減少している。

また、CNNによれば、選挙でトランプが敗北してから最初の1カ月で、トランプ陣営などが献金を求めて贈った電子メールは414件。テキストメッセージは132件。トランプ陣営が「Election Defense Fund(選挙を守るための基金)」に対する献金を呼び掛けるために1月6日までに送信したメールは、数百件にのぼっていた。

これらのメールの多くに書かれていたのは、選挙不正を訴え、結果を覆そうとするトランプの根拠のない、そして最終的には失敗に終わった異議申し立てに必要な資金を集めるための協力を呼び掛けるものだった。だが、実際にどれだけの資金がそうした目的に振り向けられたかは不明だ。

ブルームバーグは昨年12月5日、トランプ陣営が選挙結果を巡って起こした訴訟には、前日までにおよそ880万ドルが費やされていたと報じている。
トランプ陣営などが支持者たちに送った電子メールの一部には、ただし書きとして、献金の多くはトランプが選挙後に創設したセーブ・アメリカが受け取ることになると記載されていた。

ワシントン・ポストのフィリップ・バンプ記者は、リーダーシップPACはその他のPACと異なり、献金として受け取った資金を「基本的には何にでも」使うことができると説明している。

「ゴルフクラブの会費、旅行、集会にも(使える)。収入として申告している限り、自分自身の支払いのために使用することさえ可能だ」

ニューヨーク・タイムズ紙によると、RNCもこれらの献金から相当額を受け取っている。トランプが献金をメールなどで呼び掛けたことによって集まった資金のうち、約25%がRNCに送られているという。

編集=木内涼子

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