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いよいよ日本でもApple Watchの心疾患予防のためのアプリと機能が使えるようになる(写真=山本 敦)

心房細動(AFib)は数ある「不整脈」と診断される心疾患の一種だ。心房と心室の同調が乱れることにより脈拍が不規則になり、強い動悸や息切れに見舞われる。状態が続くと心房の中に血のかたまりができて脳梗塞を併発させる危険があるため、早期発見と予防が肝要だ。

ところが、発作性の心房細動は自覚症状が現れにくいこともあって未然の察知と対策が困難とも言われている。

Apple Watchは、内蔵するセンサーにより心房細動に起因する心拍の乱れを検知して、ウォッチとペアリングするiPhoneの両方に通知を表示する機能を実現している。さらに2018年に発売したApple Watch Series 4以降、Series 5とSeries 6に電気式心拍センサーをのせて、「第I誘導」の心電図に近いデータを心電図としてPDFファイル化、iPhoneのヘルスケアアプリに保存できる機能も実現している。

ふたつの機能はまず北米から提供が始まり、以後、医療機関の認可を獲得した海外各国へと広げてきた。このほどアップルは、近日中に提供を予定するApple WatchとiPhone向けの次期OSアップデートにより、日本で「不規則な心拍の通知機能」と「心電図アプリ」が利用できるようになると発表した。

ふたつの機能、使えるApple Watchは


不規則な心拍の通知機能と心電図アプリを利用するためには、いずれもwatchOS 7.3以降のApple Watch、iOS 14.4以降のiPhoneをペアリングした環境を用意する。

各機能は使うセンサーの種類が異なるため、不規則な心拍の通知機能については2017年に発売されたApple Watch Series 3以降の「光学式心拍センサー」を内蔵するすべてのApple Watchが対応する。心電図アプリは、先述した電気式心拍センサーを搭載するSeries 4以降のApple Watchで使える。


Apple Watchのセンサーによりユーザーの生体情報を取得。iPhoneのヘルスケアアプリに記録が保存される。

今回、ふたつのソフトウェアにより実現する機能が厚生労働省の所管機関、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)から管理医療機器として承認を受けたことで、日本国内でも利用可能となった。アップルの発表に呼応する形で、東京都医師会の尾﨑治夫会長は、「今後日本でもこれらApple Watchの機能が心房細動の早期発見、医師との対話と治療に結び付くことを期待する」という趣旨のコメントを寄せている。

文=山本 敦

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