キャリア・教育

2021.01.22 09:00

人事が取るべき資格とは。代表的な資格と概要、業務への活き方


人事担当者におすすめな資格 働き方改革
Olesya Kuznetsova / Shutterstock

働き方改革検定


働き方改革の方向性を理解し、時代に合った人事施策を学ぶための検定。以下7つの試験が含まれる。

1. 「働き方マスター」試験:「働き方改革とは何か」の理解を目標とした検定試験。労働経済の現状とそれに合わせた企業の取り組み、働き方改革関連法の基礎を学ぶ。

2. 「働き方マネージャー」認定試験:リーダー的存在となって、企業の働き方改革を主導できるようになることを目標に作られた検定試験。働き方改革の実行計画や関連する法律を学ぶ。

3. 「労働法務士」認定試験:労働法務にかかわるさまざまな問題に対応できるようになることを目指して作られた試験。労働法務にかかわる実務と、その基礎となる法律条文や判例知識について学ぶため専門性は高い。

4. 「ストレスチェック」検定:従業員50名以上の企業・団体に義務付けられているストレスチェックの目的や内容、実施方法を学ぶための検定。労働環境の整備や改善にかかわる立場にある人事が、基礎知識として知っておきたい内容が網羅されている。

5. 認定ハラスメント相談員Ⅰ種試験:ハラスメント対策を主導できる、ハラスメント相談員を育成するためのもの。試験では、各種ハラスメントの基礎知識、相談に臨む際の心構え、質問へ対応する知識が問われる。

事業活動にも大きな被害を与えかねないのが、あらゆるハラスメントだ。トラブルを解決することはもちろん、未然の防止策を考えるのも人事の役割であるため、この試験は関連が深い。

現状、ハラスメント相談窓口や相談員の配置が十分にできている企業はまだまだ少ない。ただハラスメント対策の必要性は増しているため、今後需要が増えるであろう役割を担える資格である。

6. ハラスメントマネージャーⅠ種認定試験:各種ハラスメントの基礎知識はもちろん、管理体制の構築やハラスメント防止を目的としたマネジメントの実務能力を認定する試験。

ハラスメント事案が深刻であれば、訴訟などに発展する可能性もある。そのため、ハラスメントのリスクを最小限に抑える、ハラスメントマネジメントの役割が重要になっている。

こちらも認定ハラスメント相談員Ⅰ種試験と同様、今後さらに必要性と需要が増すであろう資格だ。

7. 女性活躍マスター試験:女性の意識改革を促し、活躍を推進するためのマネジメントを学ぶもの。女性の社会進出は年々進んでおり、どの業種・職種においても女性社員の活躍は目覚ましい。ジェンダーフリーやワークライフバランスを社内で推進していく立場の人事に役立つ資格である。

キャリアコンサルタント


キャリアコンサルティングの専門家に与えられる国家資格。

キャリアコンサルティングとは、従業員や求職者へキャリアプランのアドバイスをしたり、キャリアプランを実現するためにどのようなスキルを身に付ければいいかを一緒に考えたりと、人のキャリアを総合的にサポートすることである。

キャリアコンサルタントは、大学の就職課や人材紹介会社などで活躍しているイメージが強いかもしれない。しかし人事の場合は、業務やキャリアにおいて悩みを抱える従業員や、就職活動中の学生との関わりもたくさんあるため、キャリアコンサルティングのスキルを活かせるフィールドは多い。

かつては民間資格だったものの、2016年に国家資格となるなど、キャリアコンサルタントの必要性は高まっている。人事でキャリアアップしたい方、人材関連会社への転職をキャリアの選択肢に含めている方のどちらもに取得をおすすめする資格だ。

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文=倉本祐美加

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