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Sally Anscombe / by Getty Images

米国の研究チームが今年10月、米科学雑誌サイエンス・アドバンシズ(Science Advances)に発表した研究結果によると、1人当たりのプラスチックごみの排出量が最も多いのは、米国と英国だ。米国は年間に平均105kg、英国は同99kgのプラごみを出しているという。

英カーディフ大学・法学政治学部の講師、ジェニファー・アラン(国際関係論)は、両国のプラごみの量がほかのどの国より多いと聞いても、「驚く人はいないだろう」と話す。どちらの国でも、プラ容器なしで商品を購入することはほぼ不可能だからだ。

メディアは消費者とその選択がこの問題に大きく関与していると指摘するが、企業が低コストを理由にプラ容器を多用している現状をみれば、それはまったく的外れな話だという。

アランによれば、残念ながらこの問題は、リサイクルの推進で解決できるものではない。使用されるプラスチックの種類が多すぎるため、分別して再利用するには、コストも時間もかかりすぎるというのがその理由だ。この点は、業界団体の英プラスチック連盟も認めている。

だが、それ以上に大きな問題は、生み出されるプラごみの量そのものだ。私たちの社会システムに存在するプラ製品が多すぎるのだというアランは、次のように述べている。

「(プラごみは)世界のリサイクル能力に負荷をかけすぎている。その一方で、リサイクルへのインセンティブがほとんどない。リサイクルは難しく、市場価値も低い。つまり、(リサイクルによって得られる)儲けがほとんどない。システムが壊れている」

結果として、英国ではリサイクル可能な廃棄物のおよそ半分が、埋め立て処分されるか、燃やされている。また、リサイクルのために分別されたプラごみの3分の2は、マレーシアやベトナム、トルコといった国に輸出されている。

豊かな国々がなぜこれほど多くのプラ製品を使用するのか、その原因を究明するのは難しいかもしれない。だが、“容疑者”はすでに明らかになっている。

市場の力を利用することで、持続可能性の問題への解決策を導き出そうと活動しているオランダの環境保護団体、チェンジング・マーケッツ(Changing Markets)は今年9月に発表した調査結果で、プラ容器を大量に使用する企業の問題点を指摘している。

編集=木内涼子

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