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Oleggg / Shutterstock.com

米国の多くの家庭では、もうかなり前から人工樹のクリスマスツリーが選ばれてきた。昨年の調査では、自宅にツリーを飾る約9600万世帯のうち81%が、生木ではなく人工樹を選んでいた。

だが、今年はその状況が大きく変化している。便利さよりも “本物であること”を選ぶ家庭が増えているようだ。米国は今年を境に、生木を使ってクリスマスツリーを飾るという伝統に立ち戻ることになるのかもしれない。

予想外の需要増


米投資調査会社エバーコアISIが全米クリスマスツリー協会(NCTA)と樹木農園、小売店を対象に実施、12月初めまでに公表した調査結果によると、ツリー用の生木の売上高は今年、前年比で29%増加している。大幅な需要の伸びを受け、最も人気のある約2.1mの生木は、多くの販売店で不足していたという。

苗木からツリーに適当な大きさにまで育てるには、8~10年がかかる。世界金融不況の直後だったおよそ10年前、生産者の多くは警戒感から、植える苗木の数を控えた。それが、現在の供給不足につながっている。

そして、供給の切迫は値上がりを意味する。2018年に66ドル(約6800円)、昨年は77ドルだったツリー用の生木の平均価格は、今年は81ドルとなっている。

NCTAによると、米国人が昨年、クリスマス前にツリー用に購入した生木は合計およそ2620万本。支出額は合わせて約20億ドルだった。2008年の不況で打撃を受け、多くが閉業するなか、7年をかけてようやく妥当な利益を得られるまでに持ち直した樹木生産者らは、今年はさらに大きな利益を上げることになったとみられる。

トレンドは続く可能性


こうした今年の状況は、家族経営の樹木農園や小規模の小売店にも、利益をもたらしたと考えられる。生木を購入した人の多くが、自分で木を選び、買うことができる農園などでの購入を選んでいる。

来年以降も、森の中をハイキングしながらクリスマスツリー用に完璧な木を探そうとする家族は、さらに増えるかもしれない。生木のツリーを好む世帯のうち、最も大きな割合を占めているのはミレニアル世代だ。

編集=木内涼子

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