ヒロシが20年続ける習慣。「好きを仕事に」は一冊のノートから始まった

芸人・YouTuber ヒロシ


皆、僕がたくさん動いて種まきしたことのうち、「成功」した部分しかみえていないだけなんです。たとえばYouTubeを始める前、「ヒロシのワクワク放送局」という生配信をしたら、一応全国区で顔が知られた芸人なのに、視聴者は2人だけでした。でもそんなことあったの誰も知らないでしょ。知っているのはその2人だけ。気づかれていない失敗を他にもたくさんしてきました。
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とにかく、やりたいことは全部やればいい。その過程で、何か結果がでるかもしれない。でもやりたいことだから、結果がでなくても楽しいんですよ。

書きなぐった「やりたいこと」に自分を寄せていく


「自分のやりたいことがわからない」という人には、20年間つづけている僕の習慣が役に立つかもしれません。それは、毎年正月にノートに手書きで「やりたいこと」「なりたい自分」を箇条書きにすることです。

大学生の頃から始めて、芸人として落ち目の時も、今でもつづけています。ただ書くだけですが威力はすごくて、ソロキャンプの仕事や会社の経営も書いてから実現しました。
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大切なのは、「やりたい」「こうなりたい」と思いつくことはずらーーーーっと全部書き尽くすこと。僕は何ページにもわたって書くこともあります。

「できる、できない」は一切考えない。ストッパーをかけず、自分の欲望をそのまま書くんです。ちょっとしたことから大それた夢までなんでもいい。「携帯を新しくする」「金髪にする」「年収3億円にしたい」「総理大臣になる」「CAとチョメリたい」だっていいんです。

ノートを誰かに見せたら「総理大臣になれるわけない」「あの有名女優とやれるわけない」と言われるでしょう。でも人に見せるものじゃないから思いつくまま書けばいい。

書くことの何がいいか? アンテナが立つようになるんですよ。たとえば「芸人になりたい」と書いたら、テレビでオーディション番組の告知が映っていると「ん?」と反応できるようになります。それが365日積み重なって、自然と「やりたいこと」へ意識や行動が引っ張られるようになるんです。

「やりたいこと」の1年以内の成功率は悪いですよ。普通の大学生の頃に「芸人になる」「冠番組をもつ」って書いていましたから。でも長いスパンで考えたら効果は大きい。10年前の正月に書いたことは、ほとんど達成していると思います。

書いたら見返すことはありません。1年後の正月になったら新たに「やりたいこと」「なりたい自分」を書いていく、とても簡単なことですよ。
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構成=田中一成 撮影=小田駿一 リタッチ=上住真司 編集=松崎美和子

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