ヒロシが20年続ける習慣。「好きを仕事に」は一冊のノートから始まった


「始めたら3年は続けた方がいい」なんて信じない


やりたいことも、気が乗らなくなったらやめればいい。「案外楽しくないな」と思うかもしれないし、僕も釣りはずっと好きだったけれど、キャンプを始めてからぱたっとやらなくなりました。また無理のない範囲で続ければいい。

YouTubeは5年も続けているから、「継続できる努力家」だと思われることがあるけど、それはぜんっっっっっぜん違う。

よく見てもらうと、YouTubeは不定期更新なんです。お金稼ぎが目的なら毎日更新の方がいいと思うけど、僕は気が向いたらキャンプに行って、投稿するスタンス。だから5年やっている割に本数は少ないんですよ。

僕は「継続」できない人間です。小さい頃から憧れていた漫才師になったとき、ネタを定期的に作るどころか、サボっていた。翌日にネタ見せがあるのにネタが完成していなくて、少し焦っていても、コンパの誘いがあったら迷わずコンパに行ってましたから。

でも、そうやって途中でやめると、他人から批判的な目線を向けられることがあるかもしれません。「働いたら3年は続けた方がいい」とか言うけれど、そういうよくわからない押し付けは、子どもの頃から疑問でした。

小学生のときにサッカーする時、自然と僕はディフェンスに回されて、クラスの人気者は勝手にフォワードだったことがよくあって。彼らが点を決めて喜んでいるのを僕はただ後ろで見ていたんですよ。「なんでこいつがモテるために俺が付き合わされなきゃいけないんだろう」って思いながら。だって、サッカーの技術試験をして配置が決まったんじゃなくて、クラスの暗黙のヒエラルキーで決まっているだけなんだから。

つまり、誰が決めたのか、根拠に納得できないなら、一切気にしなくていいんです。やめたいならやめて、続けたいなら無理なく続けたらいい。

言えることはただ一言、「動け」


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僕はYouTube以外のチャレンジも「失敗」とは思っていないんです、生配信もカフェもバンドも。小学生の頃は漫画家になりたいと思って、赤塚不二夫の『まんが入門』を読んで、Gペンやインクも買ったけれど、すぐやめました。でも、三日坊主だって結果が出なくたっていい。そのとき、やりたいことをやれた。

2009年にテレビを離れてから「『芸人なのにYouTubeやってる』と思われたら恥ずかしい」と踏み留まっていたら、今はありませんでした。

先のことを考えすぎて動かないのが、一番良くない。絶対に成功する法則なんてないんだから、「やりたい」「おもしろそう」と思った瞬間に、小さくてもいいからすぐに行動すること。僕から言えるのは一言に尽きます、「動け」。

構成=田中一成 撮影=小田駿一 リタッチ=上住真司 編集=松崎美和子

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