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Hinterhaus Productions / Getty Images

「心理的安全性」。現在、ビジネスの世界でさかんに使われている専門用語だ。

この言葉が広まったのには、優良チームに共通するものを探り出すためにグーグルが行った大規模な調査が果たした役割が大きいことは、関連記事「2021年のビジネスバズワード「心理的安全性」 今リーダーが知っておくべきこと」でも述べた。グーグルのリサーチチームが、「心理的安全性を高めるとチームのパフォーマンスと創造性が向上する」ことを発見したのだ。

ビジネス界がリモートに移行しているいま、「心理的安全性」が従前にも増して必要になっていることはいうまでもない。

リスクをとっていいのはグループのためになるときだけ


もしも私が弾丸をこめた銃を持ち歩き、会議テーブルの上に何げなく置くことで安心感を得られるとしたら──私の行動は身体的な危険だけでなく、精神的な危険も生み出すことになる。

要するに、危険な行動はグループの心理的安全性を脅かすわけだ。リスクをとる能力と心理的安全性をいっしょくたにするのは間違いである。

不愉快な意見を率直に伝えることはグループの役に立つ。なぜなら、メンバーはいままでとは違う考え方をしなければならなくなるからだ。こうした発言はリスクをとる価値がある。

不愉快な発言をした人を怒鳴りつけて黙らせるのもリスクではある。それも勇気が必要な行為だ。だがそれは同じリスクでも、対話を断ち切り、グループが向上する可能性を削いでしまうリスクと言える。

不快感を抱きながらもその場にとどまり、冷静な目で状況を見て、嫌なことから目をそらさずに大局的な視点で判断を下すには、さらに大きな勇気が必要になる。

同時に、リスクをとっても安全だと感じられるようにするためには、不要なリスクを減らさなければならない。これまで見てきたとおり、真の心理的安全性を実現するのは、私たちが思っているほど単純ではない。

翻訳・編集=川崎稔/S.K.Y.パブリッシング/石井節子

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