経済・社会

2020.11.13 17:00

バイデン、正式な大統領選出にはまだ3つのプロセス

Demetrius Freeman / The Washington Post by Getty Images

Demetrius Freeman / The Washington Post by Getty Images

米大統領選で民主党のジョー・バイデンが当選を確実にした。多くの人は、すでにバイデンが大統領になったという感じがしているかもしれない。だが、正式な大統領への選出には次の3つのプロセスを踏む必要がある。

1. 各州が公式な投票結果を発表する


・各テレビ局や新聞、オンラインメディアは、第46代米国大統領にバイデンの選出が確実になったと伝えている
・だが、各州にはそれぞれ票の再集計や異議申し立てに関する法律があり、ドナルド・トランプ大統領は選挙結果について争う考えを示している
・連邦法の規定で、各州には公式な投票結果を発表する義務がある
・公式投票結果に基づいて各州は選挙人を指名し、その選挙人が大統領候補に票を投じる
・選挙人の指名期限は2020年12月8日

2. 選挙人が大統領候補に票を投じる


・有権者は事実上、投票で大統領を選んでいるが、厳密に言えば、選挙人団を構成する選挙人たちを選んでいる
・選挙人は538人いて、この数は連邦上院議員(100人)、連邦下院議員(435人)、連邦議員がいないコロンビア特別区分の3人を足し合わせた数となっている
・選挙人は通常、一般投票で勝った候補に投票する。首都ワシントンと33州は、その州・特別区の一般投票で勝った候補への投票を義務づけている
・実際はまれだが、選挙人は一般投票で勝った候補以外に投票したり、誰にも投票しなかったりすることも可能
・2020年12月14日、選挙人は各州で投票用紙による投票を行う

3. 連邦議会が選挙人の投票を集計する


・選挙人の投票用紙は2020年12月23日までに連邦議会に送付される
・2021年1月6日、上下両院合同会議で選挙人の投票が集計される
・次期大統領になるには、バイデンは270票を得ることが必要
・上院議長(副大統領が兼ねる)が選挙人投票の最終集計に基づいて勝者を発表するのが慣例

大統領就任式は2021年1月20日、首都ワシントンで行われる。まずカマラ・ハリスが副大統領就任の宣誓をし、続いてバイデンが正午ごろに大統領就任の宣誓をする見通し。

編集=江戸伸禎

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