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Photo by Jabin Botsford/The Washington Post via Getty Images

ニューヨーク・タイムズは一連の大型特集記事で、ドナルド・トランプ大統領の個人財務状況を明らかにした。なかでも、2016年と2017年にわずか750ドル(約7万9500円)の連邦所得税を支払ったのを除けば、過去の多くの年において、まったく連邦所得税を支払っていなかったという。こうした報道を受け、筆者はたびたび、ある質問を受けている。トランプ氏の微々たる納税額は、ほかの米国人と比べてどれだけ異例なのだろうか?

納税申告書は公開されていないため、2016年のトランプ氏の調整後総所得(AGI)の正確な額はわからない。けれども、彼が自らを億万長者グループに属すると考えていることを我々は知っている。超党派のシンクタンク、税務政策センター(Tax Policy Center)に勤める筆者の同僚たちは、2016年の彼の納税状況を、AGIが100万ドルを超える人々を含めたほかの納税者と比較した。

その結果、AGIが100万ドル以上だった納税者層の99.6%が、2016年に750ドル以上の連邦個人所得税を支払ったことがわかった。それどころか彼らの99%は、この年に5万ドル以上の連邦所得税を納めていた。

つまり、こういうことになる。トランプ氏が100万ドル以上を稼いで(あるいは、自分はそういう富裕層に属するという言動をして)おきながら、2016年に連邦所得税を750ドルしか支払わなかったとすれば、彼は例外中の例外だ。2016年にAGIを100万ドル以上と申告した42万世帯のうち、トランプ氏のように納税額が少なかったのは2000世帯に満たない。

AGIが50万~100万ドルの層でも、これほど低い所得税額はきわめてまれだった。税務政策センターによると、このグループの98%以上が5万ドル以上の連邦所得税を支払っている。750ドル以下の所得税しか支払っていないのは、わずか0.4%にすぎなかった。

750ドルの個人所得税を、中所得者と比較したらどうだろう? 例えば、AGIが中央値付近の5万~7万5000ドルだった2000万世帯の米国人に注目してみよう。税務政策センターによると、ここでも750ドル以下の納税額だったのは10人に1人でしかない。そうした人たちのうちの約7%は、連邦所得税をまったく払っていなかった。

中所得者の約90%が、750ドル以上の納税をしていた。さらに、このうち半数近く(約45%)は、5000~1万ドルの連邦所得税を支払った。

翻訳=的場知之/ガリレオ

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