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I’m a freelance science and health journalist based in Berlin.

SERGII IAREMENKO/SCIENCE PHOTO LIBRARY/Getty Images

新たな種類の脳インプラントを活用すれば、体がまひした人が思考を使うことでコンピュータのカーソルをコントロールできるようになる。

この種の技術は革命的なものとなるかもしれない。コンピューターを基盤としたコミュニケーションが可能になれば、体の動きに大きな制約がある人の日常生活がより自由になるからだ。

このいわゆる「ブレーン・コンピューター・インターフェース(BCI)」は、体がまひしている患者の支援のため既に以前開発されていたものだが、ユーザーが毎日再訓練をしなければならないことが理由で進歩させるのが難しかった。

BCIインプラントは、ユーザーが特定の方向に腕や首を動かしていることを想像し、画面上でカーソルをさまざまな方向に動かすことを思考することで機能する。脳インプラントは電気的刺激を拾い、それによりカーソルを動かす。コンピューターのアルゴリズムは、脳信号がどのようにカーソルの動きと一致するかを「学習」し、インプラントの使用者に制御させることでそれを調整する仕組みだ。

脳組織に鋭い電極をいくつも挿入して活用していた旧システムでは、このプロセスを毎日繰り返す必要があり、参加者は限られた進捗しか遂げられなかった。

現在の研究を率いたカリフォルニア大学サンフランシスコ校のカルネシュ・ガングリー准教授(神経学)は「これは、自分の腕の動かし方を毎日再学習することと似ている」と述べた。

ガングリーによると、以前のインプラントでは長期的には安定しない小さな針金を脳に入れることに関連した技術的問題があった。

この問題を解決するため、ガングリーとチームは新たなタイプのインプラントを開発。「私たちの現在の研究では、脳を貫通しない大きめのディスクを脳の表面に設置して活用する代替的な手法を採用している。この画期的な技術により、脳活動を数カ月にわたって驚くほど安定した水準で監視できるようになった」とガングリー。

ガングリーと研究チームが活用したこのタイプの脳インプラントは、てんかんの患者の間で発作を監視するために使用することが既に承認されているため、安全性と移植技術の観点からすれば既知の装置だ。

翻訳・編集=出田静

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