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大統領主席補佐官のマーク・メドウズ (右) Photo by Drew Angerer/Getty Images

ホワイトハウスは、米食品医薬品局(FDA)が提出した新型コロナウイルスワクチンの緊急承認基準を厳格化するガイドラインの検討を、故意に遅延させている模様だ。10月5日のニューヨーク・タイムズ(NYT)が報じた。

NYTによると、FDAのガイドラインは9月21日に管理予算局に送られたが、それ以来、大統領主席補佐官のマーク・メドウズの机の上に放置されたままだという。FDAは、ワクチンに重篤な副作用がないことを確認するために、臨床試験に参加したボランティアらを、ワクチンの最終投与から2カ月の間、追跡することを求めている。

大統領は以前、このガイドラインの承認について疑問を投げかけ、9月23日には「これは他の何よりも政治的な判断が求められる案件だ」と述べていた。

ワクチンの承認を厳格化するこのガイドラインは、11月の大統領選挙までにワクチンが承認される可能性を非常に低くするものだ。

一方で、公衆衛生の専門家らは仮に年内にワクチンが承認を得られたとしても、3億2800万人の米国民に十分な量のワクチンが準備できるのは2021年の中頃になると述べている

ワクチン開発を進めるモデルナ社のCEOは先日、同社が開発中のワクチンの緊急使用許可(EUA)取得の申請をFDAに出す時期について、最も早くて11月25日と述べたが、一般市民に投与されるのは来年3月以降になる見通しだと述べていた。

米国では新型コロナウイルスのワクチン開発が、政治的議論の争点になる中で、ワクチンの安全性に対する懸念も高まっている。9月初旬に開示されたYouGovの世論調査では、米国人の65%が、年内に発表されるワクチンが「開発を急いだ急ごしらえの物」と考えており、直ちにそれを受けたいと考えるのは、全体の21%に過ぎないことが判明していた。

米国が世界人口に占める割合は約4%だが、米国での新型コロナウイルスの感染者数は、世界全体の約21%の750万人近くに達しており、死者も21万人を超えている。

ホワイトハウスは、社会的距離の確保やマスクの着用などのルールをおろそかにした後、大統領と多くのスタッフがウイルスの陽性反応を示す事態に追い込まれた。トランプは、10月2日金曜日に陽性と診断されて病院に入院した後、10月5日にはホワイトハウスに戻り、引き続き治療を受けている。

編集=上田裕資

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