ライフスタイル

2020.10.02 07:30

健康関連書200冊から見えた食事法の最適解

執筆のために読んだ健康関連書籍(筆者撮影)


野菜と魚は全般良いので習慣化がポイント


野菜はアブラナ科野菜や緑黄色野菜を中心に、季節に合ったものを食べましょう。特に評価が高いのはブロッコリーや小松菜、ほうれん草、ギネスブックに最も栄養価の高い果実」として登録されているアボカド(果物ですが野菜的に扱われるので紹介)です。糖質の高い根菜類は、他の糖質とのバランスを考えて量を調整すると良いでしょう。
advertisement

サラダは栄養素を丸ごと摂取でき、生きた酵素を取り入れられますが、量はあまり摂れません。煮る、焼く、蒸すなどバランスよく調理しましょう。「ベジファースト」で、血糖値とインスリン濃度の上昇を緩やかにすることもお忘れなく。



魚は死亡率や各種疾患リスクを下げる研究報告がありますので、積極的に食べましょう。特に良いとされるのは青魚です。青魚は血中コレステロールの低下を促して血液をサラサラにしてくれるEPAと、脳を活性化し、頭を良くしてくれるというDHAの含有量が多いだけでなく、免疫力を高め、筋力増強に役立つビタミンDが豊富です。
advertisement

ビタミンDはコロナの感染予防にもなるという英国の研究者の報告が、最近話題にもなりました。またたんぱく質の摂取という観点で、魚は肉よりも消化しやすいので効果的です。魚類をよく食べる人は、水銀などの影響を受けにくい小魚を中心にすると良いでしょう。意外にも缶詰の魚も栄養価は変わらないそうです。

魚以外の海産物も概ね優秀です。イカ・タコは肝臓の解毒効果、コレステロールの減少、老化防止のビタミンEや細胞の再生や病気の予防にもなる亜鉛も含んでおり、カロリーが低いのも魅力。貝類は低脂肪で、たんぱく質が豊富。さらにカルシウムや鉄、亜鉛、マグネシウム、カリウムなど多くの栄養分を含んでいます。長寿に効果があるとされ、昔から漢方でも良薬として重宝されてきました。

エビやカニも良質なたんぱく質であり、肉より脂肪が少なく、カロリーが低いのが特徴。抗酸化作用のあるビタミンEやカルシウムも豊富に含んでいます。

納豆は最強、ナッツとチョコは量には注意


次に「体に良い」とされる食材をいくつか挙げていきましょう。まずは納豆から。納豆は「奇跡の食品」「万病に効く」などと絶賛され、多くの健康本でも否定的な意見はほぼありません。腸内環境を整え、血糖値の上昇を抑え、がんや脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病を予防し、骨を強くしてくれる、アレルギーを改善するなど、健康効果をあげるだけでも大変。積極的に取り入れたい食材です。



ナッツはたんぱく質、脂質、炭水化物など必要栄養素をすべて含んでおりがん予防、悪玉のLDLコレステロールの減少、心血管疾患のリスクを下げる、ダイエット、美肌など、さまざまな効果が期待できます。ただし多量の塩を添加しているものも多いですし、生のナッツは毒性があるものも存在するので、無塩で素焼きしたものを選びましょう。

ちなみに、ピーナッツはナッツっぽいですが豆です。ですが、ピーナッツもたんぱく質やオレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸、ビタミンなどの健康成分を含んでいます。ナッツ類は食べ過ぎてしまう傾向があるので、量には注意しましょう。1日に手のひらに軽く一杯の25g程度が目安です。

カカオ70%以上のチョコレートは原材料のカカオに強い抗酸化作用があり、血管の炎症を抑え、血圧を下げる効果のあるポリフェノールを多く含んでいます。甘味を大手を振って食べられるのでありがたいですよね。できればさとうきび糖やココナッツシュガーなど、精製された砂糖を使っていないものを選びましょう。念の為、カカオにはカフェインが含まれていることは心に留めておいてください。
次ページ > 「医者に金を払うより、味噌屋に払え」

文=国府田 淳 写真=shutterstock.com

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事