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Westend61 / Getty Images

欧州心臓病学会議でこのほど発表された新たな調査では、1時間以上の昼寝が心臓病と死亡リスクの増加に関連していることが分かった。

同調査では、60分以上の長時間にわたる昼寝をすると、昼寝を全くしない場合と比べて原因を問わない死亡リスクが30%上昇し、心臓血管系の病気を患う可能性が34%上昇することが示された。

ただし研究者らは、死亡のリスクが長時間の昼寝によって増えたのは、1晩の睡眠時間が6時間以上だった場合のみであることも発見した。

研究の著者の潘哲は、発表で「昼寝は世界中で一般的に見られる習慣で、概して健康的なものだと考えられている」と述べた。「一般的には、昼寝によりパフォーマンスが向上し、『睡眠負債』の悪影響が緩和されると考えられている。私たちの研究は、こうした広く共有されている見解に異議を唱えるものだ」

昼寝と健康問題の関連性について調べた先行研究では、これまで相反する結果が出ている。

医学誌ハート(Heart)に昨年9月に掲載された調査では、週に1、2度昼寝をした人は全く昼寝をしなかった人と比べ、心臓発作や脳卒中のリスクがほぼ半分になったことが示された。

しかし、その2カ月後の2019年12月に医学誌ニューロロジー(Neurology)に掲載された別の研究によると、昼寝の時間が90分を超えていた人は、昼寝時間がそれより短い人と比べて後から脳卒中を経験する確率が85%高かった。

先述の新たな研究では、20を超える研究の参加者31万3651人を対象とし、そのうち40%近くが昼寝をすると答えていた。分析によると、昼寝をすることはその長さにかかわらず、死亡リスクの19%の上昇と結び付けられていた。この関連性は女性の間ではさらに強く、死亡リスクの上昇率は22%だった。また高齢者にもこの傾向が見られ、昼寝とともに死亡リスクは17%上昇した。

しかし、心臓血管系の病気に対する昼寝のリスクに関しては少し目をつむったとしても害はなく、むしろメリットがあるかもしれない。

潘は「調査の結果からは、夜の睡眠時間が不足している人の間では、(特に30~45分以下の)短い昼寝をすることで心臓の状態が改善するかもしれないことが示唆されている」と述べた。

翻訳・編集=出田静

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