ここでは、時間を奪う9つのことを紹介する。
1. 他者の優先事項
メールの受信箱が示すのは他者の優先事項で、あなたがすべきこととして考えるべきではない。電話やワッツアップの通知も同様だ。こうした頼みごとへの反応に1日を費やしていたら、本当に大事なことに集中して取り組める状態にならない。
中断や頼みごとに対応する時間を設定し、それを守ること。これはボイスメールや電子メールの自動返信で伝えることもできるし、全てを閉じて集中して仕事をする合間にまとめて返信することでも対処できる。
2. 状況に合わせた判断
ビジネスにおける全ての判断を下すのがあなたであれば、決断に常に時間を費やすことになる。短期的に見て手が掛かる作業をこなし、長期的には時間が空くようにしよう。プロセスを作り、「こうなったらどうする」というフローチャートを作ること。
ケース・バイ・ケースの決断を下す必要性を排除する。チームには、あなたの視点から物事を監督し自己修正するよう指導しよう。新たな質問に答える場合は、「よくある質問」を文書にしたものに必ず追加して全員が参照できるようにする。過去に尋ねられた質問を再度尋ねられた場合はその文書を参照するようにすれば、このプロセスはあなたの関与なしですぐに機能するようになり、関係者全員に自由と機会がもたらされる。
3. 義務的なこと
何かを購入したり確約したりする際は毎回、将来の時間の使い方にどのような影響があるかを自問しよう。犬を飼う場合、犬自体の購入コストだけでなく餌や獣医などのコストも必要不可欠だ。また、訓練や散歩に時間を投資しなければならないし、自由に計画を立てたり旅行をしたりもできない。
その時間や金を他のことに使った場合の機会の喪失についても考えなければならない。後悔しないよう、コミットする前に全ての要素を考慮しよう。
このプロセスは全ての義務に関して実践すること。会議への出席を承諾する場合、その前後に使わなければならない頭のスペースや、その間に失う機会についても考えよう。
4. 他の人にできるタスク
管理職は、部下が自信を持って責任を1人できちんと果たせるようになるまで学びのプロセスを通して支援するものだ。学習プロセスの初期段階では、誰かを指導する時間を自分で業務をこなす時間と比べ、はるかに長い時間がかかってしまうと思いがちだ。
この短期的な考え方は全容図を無視している。目標は複数のものに賭けて作業量を倍にすることではなく、他者を訓練して信頼し、仕事を遂行させることだ。部下のスキルアップと指導に注力し、期待値を明確にしよう。他者のタスクを行うことは非効果的で、あなたは自分だけができることに集中できなくなる。