頭を真っ白にできる海でエナジーチャージ #起業家の夏休み

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山中湖の別荘を買ったのが7年前で、富津の方は3年前。今は、毎週金曜日の夜にどちらかの別荘へ行き、月曜の朝に東京へ帰ってくるという生活を送っています。どちらも、東京と比べるとノイズが少ないのが良いところですね。

コロナ禍では子供の学校が休校だったので、ずっと別荘にいました。仕事も別荘からテレワークで行っていたのですが、余計なことを考えることなく、シンプルにやらなければいけないことに集中できたのが良かったです。

友人からは「メンテナンスや掃除が大変だし、ホテルの方が良いんじゃない?」と言われるのですが、洋服など生活に必要なものは別荘に一式揃えているので、手ぶらで行ける気軽さが1番の魅力だと感じています。

──コロナ禍を別荘で過ごされて、働き方や休みについての考え方は変わりましたか。

もともとうちの会社には、コロナ以前からすでに「週2日までリモートワークできる」という制度があったので、コロナ禍でもスムーズにテレワークに移行することができました。

とはいえ、一切出社せずに完全テレワークができるのか不安もあったのですが、実際にやってみると、オンラインでも全く問題ないことがわかりました。わざわざ会社に行かなくても良い。だったら、自分の好きなところで仕事ができるなと思いました。

弊社は社員の3分の2がエンジニアですし、デザイナーも含め、場所に縛られませんから、テレワークを導入しやすい環境であることは間違いありません。

家から会社まで片道1時間かかるとすると、毎日通勤に2時間かかります。その時間を削減できるのは、社員にとってもメリットが大きい。完全オンラインが実現したら、例えば沖縄に住みながら働くということも可能なわけですから、より人生が豊かになると思うんです。

これからは、ひとりひとりの生活スタイルや人生に働き方をカスタマイズしていくことが求められ、働き方に人生のカラーが一層濃く反映されるものだと感じています。経営者として、そこを応援したいですね。

──これから挑戦してみたいことはありますか。

オンラインでも仕事ができることがわかったので、船で日本一周とかやってみたいです。Wi-Fiを整えて(笑)。

会社でいうと、社員みんなが自分の好きな場所に住んで、そこから仕事をして良いよというふうにしていきたいですね。今後はどの企業もそうならざるをえないと思うので、だったら先んじてやっていきたいです。場所に縛られない人生って、すごく素敵な人生だと思います。


桑野克己◎ルビーグループ会長。慶應義塾大学 経済学部卒。米国コーネル大学 経営大学院卒(MBA)。大手広告代理店にて東京、ニューヨークで勤務。1996年よりインターネット業界。AOLジャパンで執行役員。マッチ・ドットコム ジャパン社長。会員数100万人を達成し業界ナンバーワンに。
高級ブランドのインターネット販売のギルト・グループ社長。会員数50万人、年間数十億円の売り上げに育てる。

文=伊藤みさき 構成=谷本有香

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