これらの症状がある人は、「デジタル眼精疲労」としても知られる「コンピュータビジョン症候群」に悩まされているのかもしれない。眼科医で米国検眼学会の会長でもあるバーバラ・L・ホーンは、こうした症状を訴える人の増加について、次のように話している。
「私たちの目は、…長時間にわたってコンピュータを使用するようにつくられていません。そのため、長い時間スクリーンを見ながら何か読んだり、作業したりしている人たちの多くに、目に不快感を持つ人や、視力に問題が出る人が増えているのです」
「小さなスクリーンを集中して何時間も見続けていると、目の疲れや疲労感、頭痛などが起きる可能性があります…目が乾き、赤くなり、ゴロゴロした感じがする場合もあります」
自宅で仕事をしたり、エンターテインメントを楽しんだり、友人や家族と連絡を取り合ったりするためにスクリーンを見る時間が増えている現在、目の不調を訴える人は大幅に増加していると考えられる。
症状の改善は意外に簡単?
ピッツバーグ大学医学部のスコット・ドレクスラー助教(眼科学)は、「ここ1カ月半~2カ月ほどの間に、こうした症状は信じられないほど急速に、一般的なものになってきているようです」と語る。
オンライン診療も行っている同助教によれば、患者たちが訴える最も一般的な症状は、視界がぼやけることと頭痛、またはそれらに関連したものだという。
症状を軽減させるための最善の方法は、間違いなくスクリーンを見る時間を制限することだ。ただ、在宅勤務をしている人の場合、そうするのは現実的なことではないだろう。
だが、それでも対策として簡単にできることはいくつかある。ドレクスラー助教によれば、その一つは「20-20-20」ルールを取り入れることだ。