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消費経済:小売業とそれを改革する人々について執筆

ibphoto / Bigstock



このところ、注文した商品が1時間から2時間以内に届く「PrimeNow」のスタートで注目を浴びるアマゾン。同社の売上増大により、競合のウォルマートやターゲットなどのオンライン事業が苦境に立たされている事実が明らかになった。

調査会社Millward Brown Digital社が200万人以上のネット通販利用者の購買パターンを分析したところ、アマゾンプライムに登録した消費者は、他の通販サイトの利用を減らすことがわかった。

また、アマゾンのプライム会員がWalmart.comやTarget.comなどの競合サイトを利用する率は1%未満。プライム資格を持たない一般会員の場合、競合サイトの利用率は8倍にのぼるという。

秘密主義で知られるアマゾンだが、Consumer Intelligence Research Partners社の調査によると、プライム会員の数は米国で約4千万人。2013年3月以降に約1千万人が増加したという。Millward Brown Digitalによると、Amazon.comのトラフィックの内、プライム会員のアクセスは過去1年間で300%増えたという。

このことは、他の通販サイト利用者にも、アマゾンのプライム会員が増えていることを意味する。例えば、直近の休暇シーズンにWalmart.comで買い物をしたユーザーの8%がアマゾンプライムの会員で、2013年同時期の2%から大幅に増えている。

アマゾンにとってはもちろん、競合他社にとっても見逃せない点がある。プライム会員の消費金額は、一般のネット通販利用者に比べて非常に大きい。別の統計によると、プライム会員はアマゾンに年間約1,500ドルを支払うという。その一方で、一般会員がアマゾンに支払う額は、その半分以下の625ドルだ。

しかし、競合サイト運営者らが最も驚くべき数字は、プライム会員の購買率だろう。
Millward Brown Digital社のデータによると、プライム会員の場合、一回のサイト訪問で63%が購入動作を行う。この数字は一般会員の購買率である13%のほぼ5倍にもなる。他社の通販サイトの場合、購買率は格段に低くなる。全米のネット通販サイトの平均は3%だが、Target.comのそれは2%。Walmart.comでは5%となっている。

アマゾンのプライム会員がTarget.comやWalmart.comを訪れた際の購買率はいずれも6%と、両サイトの平均値よりは上だが、アマゾン自身のサイトでの数字とは比べ物にならない。

ターゲットは最近、通販サイトの大規模リニューアルを含むシステム投資に10億ドルを投じることを発表した。第4四半期のオンライン売上が前年比で18%増加したウォルマートも今年、EC事業に15億ドルの投資をするという。

しかし、圧倒的優位に立つアマゾンに対し、ターゲットやウォルマートがどれだけ巻き返しを図れるかは、全く未知数のままと言っていいだろう。

編集=上田裕資

 

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