真ん中のタブは、APPAREL&ACCESSORIESのタブがシャツの絵になっている。一番下のタブは、カテゴリーごとの色分けがひと目で分かるようになっている。
だがこの工夫も、アマゾンがカテゴリーを追加し続けると足りなくなった。その時々のプロモーション、あるいはユーザー行動に基づいてトップレベルのナビゲーションから出入りするようになった。
静的なタブはほとんどなくなっている(「ようこそ(Welcome)」と「あなたのお店(Your Stores)」は特筆すべき例外)。特定のカテゴリをプロモートするためにグラフィカルなタブが導入され、セクション間の色の変更がランダムになった。
2004年〜2007年
2004年と2005年のamazon.comサイトのタブ。上から時系列順。
アマゾンは1列のダイナミックタブ(PPT)に代わるものを模索してきた。2004年のライブテストでは、タブの数を2つに減らした(1998年当時のデザインに似ている)。1つ目のタブは動的なもので(カスタマーが買い物しているカテゴリーに応じて変化する)、2つ目のタブは「すべてのカテゴリー(See All 31 Categories)」。
2005年のバージョンでは、ナビゲーションタブは2つになったが、既存のタブに手を入れるのではなく、新しいタブが追加されている。
2007年のamazon.comのサイト。
2007年、アマゾンは、「最も人気のあるカテゴリ」を目立たせるリストを復活させるデザインのテストを開始した。
ただ、最も人気のあるカテゴリへは、ページ上部のタブからでなく、左側の「ナビゲーションメニュー」からアクセスさせる設計だ。新しいヘッダーの特徴は、検索ボックスがより目につきやすくデザインされたこと、そしてショッピングカートやリストへのアクセスが強調されたことだ。
再設計の背景は知るよしもないが、アマゾンは、自社が誇る商品ラインアップの豊かさをカスタマーとシェアするために、「ナビゲーションメニュー」や検索ボックスを使ってもらう方が、「すべてのカテゴリー」タブ(「2004年〜2007年」で既述)をクリックさせるよりもよい方法だと判断したのではないだろうか。
とにかくこの時点でアマゾンは、主要なナビゲーションモードとして「検索」を強調することで、検索(すなわち、「AmazonA9」と呼ばれるアマゾンの検索エンジン)への投資を資本化しようとしているように感じる。
間違いなく、人々のサイト上での検索行動はどんどん活発になってきている。しかし、人々が買い物をする気になったときには、商品カテゴリや「現在のお買い得情報」といったプロモーション情報も検索と同じくらい重要だ。
もしかするとこれが、Googleの単一検索ボックスショッピング体験(旧名:Froogle)が消費者に受け入れられなかった理由かもしれない。「Froogle」では、買い物の際に何ができるか、どういう行動をすべきかがわかりにくかったのだ。