生き残った先に「光」がある
お店をオープンして、お客さんに来てもらう──これまで当たり前の出来事として考えてきたことが、新型コロナウイルスの感染拡大によって当たり前でなくなった。そうした今、飲食店に求められるのは“新たなチャレンジ”を行い、活路を見出すことだ。
「Makuakeはある意味、何でもできるツールなんです。これまでの価値観が崩れていくことに不安を感じる人もいると思いますが、そこに必ずチャンスがある。新しいことにチャレンジしなければ生き残れない中で、Makuakeは新しいチャレンジをするためのひとつの手段として使ってもらえるのではないか、と思います。また新型コロナウイルスの影響で消費の感覚も変わっていく中で、私たちが打ち出してきた“応援購入”という世界観は、より広がっていくと、確信を持っているんです」(坊垣)
実際、トレイスの開業を応援したお客さんの言葉たちは、先行きが見えづらい状態にある前田の支えている、という。
「この騒動を受け、沢山のお客さんから、応援メールをいただいています。『コロナが落ち着いたらぜひ行きたいので、頑張ってください!』『コロナの影響で大変だと思いますが頑張ってください』といった優しくも力強いお言葉にとても心温まってます」(前田)
飲食業界を取り巻く状況は厳しく、暗いニュースも目立つ。ただ新型コロナウイルスを“危機”と捉えるのではなく、変化の“機会”と捉え、生き残るためにあらゆる手を尽くす。その先にきっと希望の光が見えてくるはずだ。
「個人的には少し希望も持っているんです。一部の飲食店が淘汰されてしまう一方で飲食に真剣に向き合い、本気で取り組んできたところは絶対に残ると思います。
アフターコロナの社会では、今ある“レストラン”の在り方が大きく変わることを強いられるかもしれません。弊社でも緊急事態宣言を受け、始めたお弁当販売が当初30個ほどの売れ行きから今では200個以上まで増やす事ができ、今後の事業としての可能性を感じることができました。さらに、自社でECサイトを作る事で、近隣だけでなく遠方まで客層を広げながら、自社製造から販売までができることになります。
変化が求められる中、様々な挑戦をすることで、色々なことが見えてきました。今後は婚礼ケータリング事業で業務提携しているpointmarkersのラスティックウエディングのノウハウを活かして都内や地方都市で一夜限りのダイニングアウトを開催する予定です。
また、弊社が運営する『高崎RK LOOF』『軽井沢RK GARDEN』などは屋上が吹き抜けのカフェで三密とは無縁の環境ですので、三密で営業が困難になる映画館やライブハウスなどとコラボしてイベントや上映会なども考えています。今後も打撃を受けた企業とタッグを組み、新たな挑戦を続けていければと思います」(前田)