新型コロナで訴え、真のインフルエンサーたちから学ぶこと

影響力を高める日本のインフルエンサーたち(Shutterstockより)

影響力を高める日本のインフルエンサーたち(Shutterstockより)

コロナウイルスの収束が見込めない中、外出自粛を呼びかける声は、ニュースや新聞を超えて、SNSでも活発になっている。ソーシャルメディアが世界規模で成長したおかげで、それぞれの国の現状を国境を超えていち早く感じられるようになった。

多くの情報でインターネットが氾濫し落ち着かない中、前向きな情報も度々見られる。世界のセレブたちの記事でもあったように、海外では多くの著名人たちが率先して、緊急事態を呼びかけている。

こういったポジティブな活動は海外だけでなく、日本でも広がっている。SNSを覗くと、芸能人やインフルエンサーを中心に、人々の行動と責任を問いかける投稿が目立つ。今回のコロナウイルスに関する問題についてはこれまでの社会課題以上に、日本のインフルエンサーたちが独自のメッセージと影響力で、存在感を増しているように思える。

今では多くの芸能人たちがSNSで注意喚起や自宅で過ごすよう促す発信をしているが、その中でも今回はいち早くアクションを起こした5人のインフルエンサーたちに注目したい。

kemio、お家時間を「シェアハピ」


ツイッターやインスタグラムを通して自ら緊急事態への協力の必要性を促す、インフルエンサーkemioの存在感は日に日に増している。3月6日に「正しい手の洗い方」の動画をツイッターでシェアしたほか、同月11日にパンデミックが宣言された以来、コロナウイルスの危険性を呼びかける投稿を積極的に行なっている。 4月3日からは、有名人たちを巻き込んだコラボライブ「ウチらのおうち時間」を7回にわたり実施している。それが発表された時の投稿文は以下の通りだ。 (kemio ツイッターより)

「後悔先に立たず」、新木優子の発信


女優・モデルとして大活躍の新木優子。インスタグラムのフォロワー数は約370万人に及ぶ。インフルエンサーとして、普段通りオシャレな写真を投稿する中、自らも厳しい現状と向き合う内容が含まれた投稿が話題となっている。

3月末に自身のインスタグラムで、自らも不要不急の外出自粛を行なっていることを明かし、「後悔先に立たず」という一言を添え投稿した。この投稿に対してファンは「考えて行動している」「影響力のある人が何かを発信するのは重要、みんなに届いて欲しい」など、彼女の投稿に共感のコメントを寄せた。

ほかにも、緊急事態への理解を深める一般人によって作られた動画のシェアや、「手洗いチャレンジ」というSNSの投稿リレーにも参加。ファンの「インスタグラムのストーリーをもっと見たい」という要望にも対応しながら注意喚起を促している。

世界の医療従事者へ、本田圭佑が感謝


アスリート、サッカークラブ経営者として影響力を持つ本田圭佑の熱量のある発信も注目されている。

自身のツイッターでは、日本語と英語、ポルトガル語を用いて、世界中にあらゆるメッセージを発信している。「自粛」の必要性や自身の考えが綴られた投稿以外にも、世界の医療従事者への感謝の気持ちを述べた動画はツイッター上で1.2万リツイートされるほど、大きな反響を呼んだ。
その日本語訳は以下の通りだ。

「このメッセージを世界中のお医者様、看護師の方、そして全ての医療機関に携わる人たちへ届けたいです。あなたたちがこの数週間、どれほど一生懸命働いているか考えると、言葉が出ません。非常に苦しい時間であったと思います。我々が健康でいられるのは、あなたたちのおかげです、本当にありがとうございます。感謝してもしきれません。それにもかかわらず、これ以上僕にできることがない現実を、非常に痛ましく思います。

僕の心はあなたたちと一緒であり、強く支援しています。この危機を、共に乗り越えましょう。私たちならできます、あなたたちならできます。信じましょう。皆様と、ご家族が健康にお過ごしできることを願っています」(ツイッターより)
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文=裵麗善/Ryoseon Bae

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