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ドクター本荘の「垣根を越える力」

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新型コロナウイルスの影響で、世の父親の在宅時間が長くなっています。家族と一つ屋根の下で過ごす時間が長くなり、ストレスが増えたという方もいるようですが、家族で“パパの料理”を楽しんでいる家庭もあるようです。

災難のとき、今まで見過ごしたり、やり過ごしたりしていた問題が明らかになることがあります。今回の感染拡大による外出制限で、欧米ではDV(家庭内暴力)が増えているとも報じられています。

一方、筆者の知人には、「本来の家族のあり方に近づいた」や「父親らしくなれた」など、ハピネスを見つけた例も少なくありません。

在宅で家族の絆が深まる


2月末から在宅勤務となった商社マンのAさんは、在宅で起こると予想していた様々なことの中でも、「家族の絆が深まる」が一番の収穫だったと語ります。

自宅にずっといると、奥さんから聞いた二次情報でなく、自ら一次情報で子供たちを知ることができるそうで、「4人の子供がそれぞれどんな性格か、どういうことをして毎日を送っているかなどが分かった。例えば、長女でなく、長男が妻に洗顔のアドバイスをもらって盛り上がってたとは」と、これまで知らなかったことが見えてきたといいます。

以前は、子供の相談にも、朝の限られた時間に応えたり、晩に半分酔ったまま聞いたりする程度だったのが、昼間の頭が冴えたときに1〜2時間じっくり耳を傾けるようになる。すると、子供への理解も深まり、ひとりひとりによりそった話ができるようになったそうです。

父親という存在が、「いつもはいない人」や「たまにいて怒ってる人」から「いつも家にいる人」に変わることで、子供たちの心理的ハードルが下がり、素朴な相談がしやすくなるというのもあるのでしょう。Aさんは在宅勤務1カ月で、「より父親らしくなれた」と感じているそうです。

男性の育休取得の転機となるか


父親がもっと家にいることができれば、ファミリーにとってプラスになる。これは“産後”においてはなおさらです。

筆者は、2018年8月に54歳で新米パパになりましたが、できるだけ育児にエネルギーを割けるよう在宅で仕事をする準備をし、そのおかげで、産後にうつと診断された妻と二人で大変な時期を乗り越えることができました。もちろん色々なケースがありますが、産直後がとても大変なことは多いようで、日本の産後は異常事態と専門家が警鐘を鳴らしているのは以前このコラムで書いた通りです。

文=本荘修二 写真=Getty Images

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