経済・社会

2020.02.25 11:00

米大統領選の新星ピート市長、難しい名字は吉か凶か

Photo by Win McNamee/Getty Images

Photo by Win McNamee/Getty Images

米大統領選に民主党から出馬している「ピート市長」ことピート・ブティジェッジは、難しい名字が問題を生むことを、身をもって知っている。

ウィキペディアによれば、「Buttigieg」はマルタ語で「鶏の所有者」という意味があるが、マルタ語に精通していない人にとっては発音が難しく、話の種となる名前だ。ピート市長は、自分の名字を発音しようと四苦八苦するコメンテーターらの様子を居心地悪く見守っているに違いない。

民主党から出馬しているバーニー・サンダース、エリザベス・ウォーレン、ジョー・バイデン、マイケル・ブルームバーグといった他の候補者は、これよりはるかに発音しやすい名前を持っている。エイミー・クロブシャーでさえも、文字通り発音できる名前だ。

ピート市長のフルネームは「ピーター・ポール・モンゴメリー・ブティジェッジ」で、10個もの音節からなる。もし彼が自分の名字としてモンゴメリーを使っていたら、選挙運動で吉と出ただろうか、それとも凶と出ただろうか?

ニューヨーク・タイムズ紙の記者サラ・ライアルは最近掲載された記事で、ピート市長の名前がもはや有権者の間で浸透しているかと思いきや、実はそうでもないと指摘している。著名人の写真と名前を一致させるオンラインクイズを同紙が実施したところ、ピート市長を認識できた人のうち、その名前を正しく綴ることができたのは3分の1以下だった。

回答者からは「ブティジェッジ」のスペルが167通りも集まり、多くの人々がピート市長の名前を間違って覚えていたことが分かった。どうやら、人は相手の名前の綴りが分からなくともその人を認識することができるようだ。

人の名字は、多くの自己ブランド要素と同様に、幼少期からに刻み込まれるものだ。大人になり、人生の新たな一章を始めるに当たって、名自分の字は変えるべきだろうか? 特に、読み方が分かりづらい名前の人が、政界であれ芸能界であれ、あるいはテック業界のプロジェクトマネジャーとしてであれ、自分のブランドを構築しようとする場合、その名前は自分の強み、弱みのどちらとして考えるべきだろうか?
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編集=遠藤宗生

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