世界最大規模のデータベースサービスを提供する「オラクル」。創業者のラリー・エリソンは、フォーブスの世界長者番付で2019年に7位にランクインし、その資産は625億ドルにのぼる。4度結婚し4度離婚するなど、公私ともに波乱万丈な人生を送る彼は、一体どのような人物なのだろうか。
オラクルとは?
1977年、エレクトロニクス企業「アンペックス」でプログラマーとして勤務していた際に、同僚と「SDL(Software Development Laboratories)」を設立。これが後のオラクルである。「オラクル」とは、最初に受注したCIA案件でのコードネームだった。
シリコンバレーのスタートアップだった同社は、商用のSQLリレーショナルデータベース管理システムを世界で初めて発表するなど業績を伸ばし続け、86年に上場。
マイクロソフトに次いで世界2位の規模を誇るデータベースサービスの企業へと成長していった。
ラリー・エリソンの生い立ち
エリソンは未婚の母の元に生まれ、叔母夫婦の養子として育てられた。ロシア出身の移民である養父の、国や政府の権威を盲信する態度に違和感を持ちながら育ち、養父との衝突は多かった。
学生時代は数学と科学を中心に優秀な成績を収め、名門イリノイ大学に進学するも養母の死後中退。精神的に不安定な時期もあったという。
シカゴ大学に再度入学するも、数カ月で再び中退する。大学在学中にプログラミングのアルバイトをしており、短期間で高収入を得られることを知り、中退後もプログラミングを継続。
銀行や消防署のシステム管理部署の転職を繰り返しながら、プログラマーとしてのスキルを磨いていった。
ヨットが原因で離婚?
オラクルの成功の傍ら、エリソンは4度の結婚と離婚を経験している。一時期はヨットにかなりのめり込んでおり、その狂気的な熱中が離婚の一因になったこともあったとも言われている。
また、ヨット以上に熱中できる仕事はないと気づいたことが、オラクル創設のきっかけでもあるという。
親日家のラリー・エリソン
エリソンは富士通や日立で働いていた経験を持ち、親日家としても知られている。大好きな京都には別荘を持ち、カリフォルニアの豪邸は日本庭園を備える。
熱中しているヨットの名前は「サヨナラ号」と「ライジングサン号」。スティーブ・ジョブズが寿司好きだったのは、盟友だったエリソンの影響も大きかったとか。
順風満帆とは言えない人生の中で常識を疑い、情熱を持てるものに全力を注ぐその姿に刺激を受けるビジネス・パーソンも多い。
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