フォーブスの世界長者番付で、毎年上位にランクインするカルロス・スリム・ヘル。
「メキシコの通信王」と呼ばれる彼の保有資産額は640億ドルにものぼる。世界トップクラスの富豪、カルロスとは、一体どのような人物なのだろう。
世界長者番付常連のカルロス・スリム・ヘル
2016年の世界長者番付では世界第4位にランクインしたカルロス。資産額は640億ドルで、日本円にすると約7兆100億円にものぼる。
2019年は5位と、毎年上位にランクインしていることから、長きに渡り成功を続けていることがわかる。彼の莫大な資産は、どのような事業の成功から来るのだろうか。
通信王であり不動産王
カルロスは複数の事業で成功を収めている。
彼を「メキシコの通信王」たらしめている理由が、メキシコ国営の固定電話会社「テルメックス」の買収と、そこから立ち上げた通信事業「アメリカ・モビル」である。
アメリカ・モビルでは固定電話や携帯、ケーブルテレビに関連する通信事業を幅広く手がけ、メキシコの通信事業業界のトップに君臨している。
更にカルロスは不動産王としての側面も持ち、カルロスの出身国であるメキシコやニューヨークに、数多くの不動産を所持している。また、カルロスが設立した財閥「ルーポ・カルソ」は、タバコや自動車部品、飲食雑貨チェーンを買収し、石油開発や鉄道などインフラ事業にまで事業範囲を拡大している。
カルロス・スリム・ヘルの自宅
では、そんな彼はどのような豪邸に住んでいるのだろう。
実は、カルロスの日常は実に質素なのだという。40年以上、ベッドルーム6室のメキシコの自宅に住み続け、子供や孫たちと家庭料理を楽しみながら暮らしている。
プライベートジェットやヨットも所有せず、車は長年古いベンツに乗り続けているという。
カルロスは「家族との生活や、自分の時間と仕事を両立させることのほうが豊かになるより重要だ」と述べており、豪勢な暮らしよりも家族や仕事を優先していることがわかる。
幼少期から自身でお小遣いを管理するよう躾けられており、実業家の父による教育が節約思考に影響しているのかもしれない。従業員に対しても、経営が好調なときでも節約を心がけるべきと呼びかけているのだという。
第一線を退いた現在は、教育や文化など、幅広い分野での慈善事業活動にも積極的だ。
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