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2020.01.17 08:30

健康寿命を延伸できたらキャッシュバックも 健康増進型保険を考える

Westend61 / Getty Images


保険料のキャッシュバックも
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例えば、生命保険協会では、2014年以降、健康増進を目的とした各種イベントを実施するなど、健康増進啓発活動を展開してきている。2017年度には、「健康増進サポートプロジェクト」をスタートさせ、企業や地域団体等におけるスポーツ(運動)を通じた健康づくり事例を募集、表彰し、社会に広く紹介する取り組みを進めている。

長期にわたって契約者の人生を支えることは生命保険の使命であり、生命保険各社においても、従業員や家族、地域社会等に対する健康づくりの取り組みが進められているという。

そんななかで、保険商品として、「健康増進型保険」と呼ばれる新しいタイプの保険が、ここ2年ほどの間に相次いで発売されている。このカテゴリーに属すると言われる保険を厳密に定義するのは難しいが、ざっくり言えば、その保険に加入した後で健康が増進すると、何らかのインセンティブが受け取れる仕組みの保険と言える。
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保険料のキャッシュバックが受けられたり、以後の保険料が安くなったり、健康増進につながるグッズの購入やスポーツクラブを割安で利用できるなど、健康増進を後押しする特典を提供する仕組みがあるものが「健康増進型保険」と呼ばれている。

ただし、各社でのその仕組みもさまざまで、単純比較はできないという現状もある。加入にあたっては、健康増進を後押しする特典が、自分の暮らしにフィットするものであるかどうかが、選択する場合の最大の決め手となる。

明治安田生命の場合で見てみよう。同社では2019年4月より「みんなの健活プロジェクト」という取り組みを推進している。「みんなの」としている理由は、健康は大切だが、ひとりで何かをはじめるのは難しいものという認識のもとに、健康をまず「知る」ことから始め、みんなで「つくる」、そして一緒に「続ける」という、契約者に寄り添う姿勢をあらわしているからだという。そして「健活」とは、病気にならないため、早期発見するため、健康増進の取り組みを応援する活動のことを指す。

同社の健康増進型保険「ベストスタイル 健康キャッシュバック」に加入すると、契約者が受診した健康診断結果(コピー可)の提出を受け、「MY健活レポート」を作成し、以下の4項目の情報やアドバイスを提供する。

①健診結果:健康診断結果やキャッシュバックランクの推移等が確認できる。
②疾病等の可能性の予測:健康診断結果データをもとに、将来の入院の可能性の予測や「健康年齢」等を統計的に算出。
③健康アドバイス:健康の維持・改善に向けたアドバイス、運動・レシピ動画、サービス等を案内。
④シミュレーション:健康診断結果の数値を変動させて、疾病の可能性の予測やキャッシュバックランクの試算ができる。

そのうえで、健診結果により、保険料のキャッシュバック(最大で保険料1カ月相当分)を毎年実施することで、契約者の健康増進へのモチベーションアップを応援する。

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同社では、このほか、健活セミナーを実施したり、Jリーグウォーキング等のイベントなど、健康サポートにつながる取り組みを行ったりしている。

考えてみれば、健康寿命を伸ばすことができれば、政府、保険会社、個人(契約者)のすべてにとってwin-winとなる。政府は医療や介護の社会保障関係費を抑制でき、保険会社にとっても給付金支払いを減らす効果があり、個人(契約者)も想定外の医療費や介護費負担を回避できる。

したがって、健康を意識し、その増進や維持に励むことは、人生100年時代において、誰もが意識しておきたいことだと言える。

そんななかで、「健康増進型保険」に入ることで得られるインセンティブが契約者のニーズに合うのであれば、健康への前向きな取り組みの一助となるかもしれない。ただし、商品は各社で千差万別な状況のため、契約にあたっては十分な情報収集もすすめたい。

連載:ニュースから見る“保険”の風
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文=竹下さくら

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