何キロ増えたのかとずばり聞くこともあれば、「そのクッキー本当に食べちゃって大丈夫?」と遠回しにコメントすることもある。そんな人は、もしかしたら休み中に自分の体重が増えたことが気になっていて、その気持ちを周囲に転嫁しているのかもしれない。
体重や食事についてのコメントは、摂食障害を引き起こす可能性があるので注意が必要だ。またこうしたコメントは、職場でのハラスメントにも相当する。食べているものや体形についてコメントされることを含め、職場でのストレスが増加すると、これも摂食障害の引き金になりうる。また、職場でのストレスが増加すると、今後5年間で体重が増える可能性も高まる。
自分がコメントする側なら
職場でのハラスメントには次のようなものがある。
・同僚に食べる量を減らす(あるいは増やす)よう言う
・服が以前よりパツパツだと言う
・高カロリーで栄養価の低い食べ物を近くにわざと置く
・食べ物の原料についてうそをついて、それを食べさせる
同僚から特定の原料が入っているかを聞かれてうそをつけば、犯罪行為に問われる恐れもあるので注意すること。
人の体重や体形についてコメントすることはハラスメントの一種であり、米国では障害者法違反にもなり得る。「悪気がない」と思っていようと関係ない。人が食べているものや人の体形についてはコメントをしないのが賢明だ。嫌な奴だと思われなくなるし、自分は単なる性的対象として見られていると感じる人も減るだろう。
自分がコメントされる側なら
社会人ならば、週に2度は想定外の食事の予定が入るものだ。同僚と昼食に出かければ、食べることへのプレッシャーが生じる。行かなければ、人脈作りや交流の機会を失う。誰かと食事すれば、自分の食べる物についてコメントされる恐れがある。職場での健康的な食習慣を阻む最も大きな障害の一つに、同僚からの影響がある。
もし自分に摂食障害の傾向があったり、食事制限中だったりしたら、どうすべきだろう? まずは、自分のケアに必要な行動を取ること。仕事先での食事は義務ではない。同僚とランチに出かける時は、人との交流や、会合の目的に集中すること。
同僚になぜあまり食べないのかと聞かれたら、単に「お腹が空いていないから」と答えよう。自分の健康問題や、食べるもの、食べないものの理由を説明する義務はあなたにはない。