キャリア・教育

2019.12.27 17:30

人生100年時代における自分自身の育て方

Getty Images

Getty Images

今年のまだ肌寒い春のはじめのこと。35年来の付き合いの幼馴染が突然、沖縄から東京に私を訪ねてきました。そして開口一番、「ニュージーランドに引っ越す!」と宣言しました。

彼女は、大学の非常勤講師を務めながら2人の子どもを育てる47歳のシングルマザー。オークランドの大学に合格したので、子どもを連れて留学するというのです。

「卒業後の仕事のあてもないけど、貯金を使い果たしてでもやってみようと思った。老後なら自分のことを心配すればいいだけだから、なんとでも生きていける」と語る彼女。

今あるものを全て捨てて、行ったこともない国で、1人で子育てをしながら、3年間勉強をする。その勇気を尊敬するとともに、「決してもう若くはないその歳で?」と私は焦りにも似た強い衝撃を受けました。

「1年目は大変だと思うから、2年目に遊びに来て」と言い残し、彼女が旅立っていったその後で、我が身を振り返り、私は自分の人生に真剣に向き合っているだろうかと自問自答せざるをえませんでした。そして、「子育てと仕事の両立が大変だから、今はスローダウンの時期」と自分に言い訳をしながら、年初に立てた、ありきたりの一年の計をゼロから考えなおすことにしました。

ゴールデンウィークを利用し、自分の10年先を考えて、3つの領域で自分を磨く学習計画を作成しました。ひとつは専門領域に関する知識のアップデート、もうひとつは新たな領域への学びの拡大、最後に、仕事もプライベートも楽しむための体力作りでした。

計画を立てる際に気をつけたのは、実行可能なボリューム、上限時間、継続できる仕組みを導入したこと。やることが決まれば、スケジュール帳で時間を確保し、粛々と実行するのみ。……わかってはいるものの、通常の業務に加えて学び続ける“意欲の継続”に苦戦しました。

その過程で知ったのが、コミュニティの偉大さです。

継続を促す「コミュニティ」

ここ数年、日々の生活を回すことが先立ち、自分の健康はおざなりに。年齢とともに落ちていく体力をなんとかしないと、新しいことに挑戦するパワーが出ない。体重も出産前に戻したい。結果を出したい一心で、ハードなワークアウトを始めました。

しかし、長らく運動していなかったこともあり、激しい筋肉痛で歩くことすらできなくなり、わずか1週間でドロップアウト。

親友にこの情けない話をすると、「1人でやるから無理がある。DietBetに一緒に参加しよう」と誘われ、1か月の“賭け”に参加しました。DietBetとは、お金を賭けてダイエットに参加し、期間内に目標を達成した人には賞金が分配されるプログラムです。
次ページ > 仲間がいれば続けられる

文=秋山ゆかり

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事