Analyzing tech stocks through the prism of cultural change.

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セルフレジとレジなし店舗は、小売業界を破壊的に革新しつつある。ウーバーイーツ(Uber Eats)」などのデリバリーサービスが、ファーストフードチェーン店に打撃を与えている。何もかもが混乱状態だ。

ピザ・デリバリー大手「ドミノ・ピザ」は2019年10月8日、7月から9月期の決算を発表したが、既存店売上高は好調とは言えなかった。経営者たちは、不振の要因としてデリバリーサービス企業を挙げた。そして、今後の方向性としてテクノロジーの導入を進め、店舗数を増やすと発表した。

このふたつは直感に反している気がするかもしれないが、ドミノ・ピザ流に考えれば、理にかなった判断だ。

ミシガン州に拠点を置くドミノ・ピザは、会社としての歴史はどちらかと言えば浅いほうだが、あまたの変遷を経てきた。アイルランド系アメリカ人の兄弟が1960年、ピザレストラン「DomiNick’s」の経営を引き継いで始まった同社は、以来、統一感のあるブランディングと商品を提供するチェーン店の構築を一貫して目指してきた。

創業から5年目には、兄弟の一人トーマス・モナハンが全経営権を掌握。さらに2店舗を加えて、店名を「Domino’s(ドミノズ)」に変更した。フランチャイズ展開と積極的な事業拡大により、1978年には店舗数が200店に達した。

ドミノ・ピザが顧客に対して掲げた約束の根底にあったのは、迅速なサービスと手ごろな価格だ。この2つの約束を守ることは必ずしも容易ではなかった。だが、ドミノ・ピザはこれまで何度も、新たな解決策を見出し順応していく自らの力量を証明してきた。

2000年代はじめには、食品加工最大手のクラフトフーズとユニリーバが、セルフ・ライジング(ベーキングパウダー入り小麦粉)を使った新しいピザ生地を開発。巧妙なマーケティングを展開したことで、自宅で簡単に食べられる冷凍ピザの魅力が大きく増した。それにより、ピザ・デリバリー業界全体が縮小した。

ドミノ・ピザの経営陣は、缶詰と冷凍の材料を使用して経費削減をもくろんだが、そうして提供されたピザは客たちの不評を買った。クラストは段ボールみたいな味がすると苦情が寄せられ、トマトソースはまるでケチャップだと揶揄された。

ドミノ・ピザが客に再び喜んでもらえるようにと導入したのが、テクノロジーだった。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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