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2019.11.27

ティファニー買収のLVMH会長、株価上昇で資産「3100億円」増加

ベルナール・アルノー(Photo by Christophe Morin/IP3/Getty Images)

フランスのLVMHは11月25日、米宝飾品大手ティファニーの買収で基本合意したと発表した。その翌日の26日、LVMHを率いるベルナール・アルノーの保有資産は株価の上昇により、28億5000万ドル(約3100億円)分の増加となった。

フォーブスのリアルタイム・ビリオネア・ランキングでアルノーは26日、ごく短時間ではあるが世界2位に浮上した後、その日の終わり頃には保有資産1074億ドル(約11.7兆円)で3位となった。

LVMHの株価は25日、ティファニー買収の報せを受けて1%高で始まり、翌日にかけて値を上げた。株価の上昇によりアルノーの保有資産は一時的にビル・ゲイツを上回った。

しかし、26日の午後4時には、ゲイツが保有資産1075億ドルで、2位のポジションを取り戻した。その時点でのアルノーの資産は1074億ドルで、ゲイツとの差はわずか1億ドルだった。

11月に入って、アルノーがゲイツから世界2位の地位を奪ったのは2度目のことだった。しかし、2人の保有資産は世界トップの富豪であるジェフ・ベゾスには大きな差をつけられている。ベゾスの保有資産は現在、1117億ドルだ。

フランス北部のルーベーに生まれたアルノーは、1970年代に父の建設企業の経営を引き継いだ。その後、1984年にクリスチャン・ディオールを当時保有していたマルセル・ブサック・グループを買収した。その6年後にアルノーはLVMHの経営権を握ることになった。

LVMHはアルノーが経営権を握って以降で最高額の162億ドルを支払い、ティファニーを買収した。ティファニーは今後、フェンディやブルガリ、ドン・ペリニヨン、ジバンシーなど70以上に及ぶLVMH傘下のラグジュアリーブランドに加わることになる。

アルノーは25日の声明で、「当社はティファニーを心からの敬意をもって迎え入れ、これまでと変わらぬ情熱を注いでいく。時代のアイコンと呼ぶべき当社の一連のブランドに、ティファニーを加えられて非常に光栄だ。今後数百年にわたり、その素晴らしさを伝えていきたい」と述べた。

編集=上田裕資

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