X世代やミレニアル世代、それぞれ好みのワインは?

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ベビーブーマー世代(53歳から71歳)はここ40年というもの、成長を続けるアメリカのワイン業界に大きな影響を与えてきたし、いまも影響を与えている。そのことを疑問視する人は、おそらくいないだろう。

ワイン業界に関する最新報告書「Wine Analytics Report」によれば、過去1年間におけるアメリカ国内のテーブルワイン売上は730億ドル(約7兆7744億円)。前年と比べて3%増えている。問題は、ベビーブーマー世代が今後数十年で減っていったときに、その穴を埋めるのはどの世代かということだ。

シリコンバレー・バンク(Silicon Valley Bank)のワイン部門を率いるロブ・マクミラン(Rob McMillan)や、Forbes USのコントリビューター、マイク・デシモーニ(Mike DeSimone)とジェフ・ジェンセン(Jeff Jenssen)がforbes.comで指摘してきたように、ワイン・マーケターが軽視すべきではない重要な人口層は、X世代(37歳から52歳)だ

ワイン専門のDTC(Direct to Consumer)オンライン販売企業「ワイン・アクセス(Wine Access)」も同じ意見を持っている。ワイン・アクセスは先ごろ、2017年から2019年にかけての社内売上データを調査。その結果によると、X世代の潜在購買力は、ミレニアル世代(21歳から36歳)を上回っているようだ。

ワイン・アクセスによれば、調査対象の2年間をみたところ、X世代の消費者による平均購入額(ドル)は、法的に飲酒が可能な他の2世代、つまりベビーブーマー世代およびミレニアル世代と比べて13%多かった。

ミレニアル世代の売上は、過去3年間で上昇している。しかし2019年に入ってから、X世代の注文1回あたりの購入金額は、ミレニアル世代の1回あたりの購入金額と比べてすでに6%上回っているという。また、ベビーブーマー世代は引き続き、注文1回あたりの平均購入ボトル数が他世代より多いが、購入額ではX世代に負けている。

ワイン・アクセスは、オンライン会員数は50万人超だと述べている。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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