同社のワイン部門を率いるヴァネッサ・コンリン(Vanessa Conlin)は次のように述べた。「各人口層の購入パターンを検討したことにより、当社の商品に対する反応がわかり、貴重な消費者トレンドが見えてきた。たとえば、X世代は決まった好みに応じてワインを購入しているが、ミレニアル世代の場合は、業界のトレンドに応じてワインを購入する傾向がある」
ワイン・アクセスのジョー・フィッシュ(Joe Fisch)最高経営責任者(CEO)は、「ミレニアル世代のように、X世代もワインに対して本物志向を持ち、親密な体験を求めて購入している。だが、X世代は(ミレニアル世代より)、そうした志向を好きなだけ追求できる資金力を持っている」と述べている。
データによれば残念なことに、アメリカのワイン消費者はおおかた、少なくとも2世代前から人気が続いているヴァラエタルワイン(Varietal wine:ワインラベルにブドウの品種名が記載されたワイン)を、ずっと好み続けている。
ミレニアル世代の購入パターンも、アメリカ国内の消費トレンドと一致しているようだ。しかし同世代は、従来からワイン通に好まれているヴァラエタルワインも購入し続けているとワイン・アクセスは指摘する。
たとえば、カベルネ・ソーヴィニヨンは、ミレニアル世代が購入するワイン全体の27%近くを占めている。これは、X世代と比べると3%だけ低い。
ミレニアル世代はまた、以前から人気の高いソーヴィニヨン・ブランやサンジョヴェーゼ、フランスのボルドーワインを購入しており、その割合はX世代とほぼ同じとなっている。
ミレニアル世代がX世代よりも多く購入しているのは、イタリアワインのブルネッロ・ディ・モンタルチーノや、フランスワインのシャトーヌフ・デュ・パプなどだ。
X世代の場合は、ほかの人口層と比べて、カベルネ・ソーヴィニヨンとボルドー左岸が13%、ボルドー右岸が12%、多く買われている。
一方、ミレニアル世代の場合は、シャンパーニュが46%、テンプラニーリョが29%、ロゼが24%、ほかの人口層より購入傾向が高い。
ほかにも、多様なワインが市販されている。X世代やY世代、Z世代がいつか、そうしたワインの良さを発見してくれるだろう。