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I write about the multi-leveled wine industry as well as wine history.

Mikhail_Kayl / Shutterstock.com

70年代に米国のワイン業界を世界レベルに押し上げたベビーブーマー世代は、ゆっくりだが確実に、市場での存在感を薄めている。一方、同様に米国の人口において大きな割合を占める20~30代のミレニアル世代はまだ若く、経済的に苦しい状況にあるが、マーケティングにおいて無視すべきではない存在だ。

ワイン業界にとって本当に貴重な層は、これら2世代の間にあたる40~50代のX世代かもしれない。シリコンバレー銀行でワイン業界を担当するロブ・マクミランは、同業界は今、「X世代をターゲットにすべきだ」と主張する。また、ミレニアル世代も今後に向けて、無視すべきではないという。

ワイン業界の状況に関して同行がまとめた2017年版の報告書によると、X世代のワイン消費は2021年には、ベビーブーマー世代を上回る見通しだ。また、X世代はより高額なワインを好む傾向にあると見られている。

ワイン・ビジネスを専門とする米ソノマ州立大学のリズ・サッチ教授(ビジネス・経済学)らは先ごろ公表した報告書で、「マーケティングの専門家たちは、どうすればミレニアル世代の消費者を獲得できるかということばかり考えている。だが、この問題に関する多くの研究や新たなデータが示唆するのは、彼らはX世代について考えるべきだということだ」と述べている。

教授らの研究によると、米国のX世代の人口は約6600万人で、親世代のベビーブーマー(約7700万人)、子供世代であるミレニアル(約7100万人)の数を下回る。さらに、X世代はこれまでカクテルなどを好む傾向があった。ただ、そのX世代もようやくワインに目を向け始めたところだとされている。恐らくワイン業界も、この世代に目を向けるべきときだろう。

業界は何をすべきか

サッチ教授らの報告書によると、X世代の所得は米国全体の約30%を占めており、平均年収は約9万5000ドル(約1040万円)。ベビーブーマー世代の8万ル弱、ミレニアル世代の約6万5000ドルと比べて高額だ。マーケティングにおいてX世代をターゲットとすべきとしたマクミランの指摘を支持する統計結果だ。

編集=木内涼子

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