トルキードは、クリーンエネルギーを使ったボートレース「Monaco Solar & Energy Boat Challenge」で、ボートにEVバッテリーを搭載することのメリットを説明した。電動化によりコストが下がるだけでなく安全性も高まるという。電動ボートは二酸化炭素を排出せず、騒音も少ない。メンテナンスの手間も減るため、利用者に好評という。
トルキードは2005年から電動ボートを販売している。しかし、同社の電気駆動システム「Deep Blue」にBMWのバッテリーを搭載し始めたのは約4年前だと、同社のPhilip Rademakerは話した。トルキードの電動ボートは既に300艘(そう)が販売されており、信頼性の高さも証明されている。
BMWのバッテリーモジュールは、IP67の防水規格を満たしている。トルキードでは48ボルトのバッテリーパックにBMWのモジュール1つを使用し、特別に設計されたフレームとダンピングキットを使っている。
トルキードは他の自動車メーカーや電池メーカーのバッテリーモジュールを使うこともできたが、ミュンヘンに本社を置く同社はBMWを選んだ。数年前にBMWが示したEVのロードマップには、サイズを同程度に抑えつつエネルギー容量を増やすことが提示されており、顧客のメリットとなると考えたのだ。
さらに、バッテリーのリサイクルやエネルギー貯蔵システムとしての利用を提案していることも、利点と考えられた。
「BMWとの提携は大きなメリットになる。長期的な視野で顧客にソリューションを提供できる企業でありたい」とRademakerは話した。