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2019.07.10 07:00

「長友佑都x食事」で健康に寄与を──「ファットアダプト食事法」で実現したいこと

(左)加藤超也シェフ(右)長友佑都選手

(左)加藤超也シェフ(右)長友佑都選手

プロサッカー選手であり、起業家でもある長友佑都選手。彼は先日、専属シェフを務める加藤超也シェフと、監修を務めた一般社団法人食・楽・健康協会の理事長であり北里研究所病院 糖尿病センター長を務める山田悟医師とともに3年かけて編み出した食事法「ファットアダプト食事法」をPC・スマホから実践できるWEBサービスを発表するほか、著書も出版した。

この食事法は、そもそもどういったものなのか。そして特徴は何なのか。今回、長友氏ではなくシェフを務める加藤超也氏と、長友氏と一緒に会社「Cuore(クオーレ)」を立ち上げた中村洋太氏に話を聞いた。


「料理人」が栄養やパフォーマンスを上げる担い手に

──「ファットアダプト食事法」を編み出すことになった経緯は何だったのでしょうか?

加藤:僕が長友選手の専属シェフになったのは、一通のダイレクトメールがきっかけでした。メールする以前より、アスリート専属シェフになりたいという明確な目標があり、日々奮闘し、栄養学の知識、資格取得の為に時間を投資していました。

長友選手も、同時期から自身のコンディション強化の為に、複数の書籍、専門誌を読みながら日々の食事を見直し、取り組んでいたと聞いています。

そこから、さまざまな試行錯誤を経て、たどり着いたのがファットアダプト食事法です。振り返ると、3年前の長友選手はとても怪我が多かった。それに合わせて、ロシアW杯を控えていてコンディションを上げなければ出場できないかもしれない危機感もあった。

そんな状況下で、「怪我を防止したい」「もっとパフォーマンスを上げたい」と貪欲な向上心を持っている長友選手を“食の力”で支えたいと思ったところがスタートラインです。

僕はアスリートにとって「食」は、オーダーメイドスーツをつくることと同義だと思っています。体質にあった食事を見つけることが何より重要と考えていて、スポーツ栄養で「カーボローティング」という糖質エネルギーをメインとした食事法が推奨されていますが、全てのアスリートに良い食事法なのか?というところに当時から違和感を感じていました。
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構成=新國翔大、写真=Cuore提供

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