I write about the future of books and the business of storytelling.

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米国の教育系出版社「Scholastic」のデータで、6歳から17歳の子供の5人に1人が、昨年の夏の間に1冊も本を読まなかったことが分かった。

学校から解放される夏休みの時期に、本に触れない子供の数は増加傾向にある。Scholasticによると、2018年の夏に全く本を読まなかった子供の割合は20%で、2016年の15%から上昇した。

さらに9歳から11歳の年齢層では、夏に本を一切読まない割合が2016年から2018年の間に倍増し、7%から14%に増えた。また、15歳から17歳の年齢層では、本を読まない割合は2018年に32%に達し、2016年の22%から10%の上昇だった。

Scholasticの2019年のレポート「Kids & Family Reading Report」では、2018年の夏に子供たちは1人あたり平均9冊の本を読んだとされている。しかし、本を全く読まない子供が増加中であるというトレンドは無視すべきでない。学校も、子供たちの読書へのモチベーションを高めようとしていない。

子供たちの読書離れの背景には様々な要因が指摘されている。SNSやユーチューブ、ネットフリックス、そしてゲームのフォートナイトだ。ネットフリックスは2019年1月の決算報告で、「当社の競合はHBOではなくフォートナイトであり、その戦いに負けている」と述べていた。

先日「Atlantic」に掲載された記事でも、大学生が本を読まなくなったことについて指摘された。著者のDan Cohenは10年前に比べ大学生の読書率が低下したと述べ、特にiPhoneの登場以降にこの状況が加速したという持論を展開した。

子供たちが夏の間に本から離れることで生じるのが、サマースライドと呼ばれる学力の低下だ。Scholasticは、本好きの子供と本を読まない子供たちの間の学力の格差は、年を追うごとに開いていくと指摘している。

Scholasticのレポートは、子供たちを本に向かわせる方法についても言及している。好きな本を見つけられた子供は、読書時間を伸ばす傾向がある。また、読書好きな大人と接している子供は、本を読むようになる。

レポートでは家庭にある本の冊数と、子供の読書率の相関関係についても指摘された。本をよく読むと答えた子供の家には平均139冊の本があった。一方、あまり本を読まない子供の家の蔵書数の平均は74冊だった。

編集=上田裕資

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