ホクロの位置のマッピングを行うヘルスケアアプリ「Miiskin」が、AI(人工知能)を用いて、皮膚がんの一種であるメラノーマの発生の兆候を検知する機能を導入した。
Miiskinがメラノーマを検知する仕組みは、これまで診療現場で用いられてきたものと同じだが、スマホのアプリで診断が可能になったのは初めてだという。このアプリはAIが皮膚のデジタルマップを作成し、ホクロやそばかすの発生を検知する。取得したデータは医師が診断を行う際に役立てられる。
コペンハーゲン大学で、AIや医療画像の解析技術の研究を行うチームと共同で開発されたMiiskinは、患者らが背中を含む様々なエリアの皮膚をデータ化することを助ける。
Miiskin創業者のJon Friisは「広範囲の皮膚を観察し、ホクロなどの疾患の兆候を見つけるためのツールは、これまで一般向けには存在しなかった」と話す。
「成人がメラノーマを発症する場合、その70%以上は新たに出現したホクロなどに根ざしており、既にあったホクロがメラノーマになるケースより多い。Miiskinは個人が手軽にホクロの出現をチェックできるツールだ」とFriisは述べる。
Miiskinはスキンケア領域の研究を支援する団体である「British Skin Foundation」の協力も得ており、人々が皮膚やホクロの状態を定期的に検査できる手段を提供しようとしている。
このアプリは世界で35万ダウンロードを突破し、そのうち約5万件が英国からのものだったという。ただし、Miiskinは取得したデータを用いて、人々にリスクを警告することはないという。Friisは、このアプリで皮膚の異常に気づいた場合は、医師に相談するよう求めている。
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