タブローの株価は6月10日、33%の急騰となり発行株式の66%を保有するハンラハンの持ち株の評価額は、8億6400万ドルから11億5000万ドルまで膨らんだ。フォーブスは彼の保有資産額を13億ドル(約1410億円)と試算している。
スタンフォード大学教授でコンピュータグラフィックス分野の世界的権威であるハンラハンは、2015年6月にタブローの株価が115ドルを突破した際に、ビリオネアの仲間入りを果たした。彼の資産額はここ数年下落していたが、今回の株価急騰により再び上昇した。
タブローはハンラハンと共同創業者のChris Stolteらの、スタンフォード大学における研究から生まれた企業だ。二人とスタンフォード大学ビジネス・スクール出身のChristian Chabotらは2003年に同社を設立した。
3人はその後、1500万ドルをベンチャーキャピタルから調達した後、2013年にニューヨーク証券取引所にタブローを上場させていた。
ハンラハンはピクサーの創業当時のメンバーで、1993年から2014年までに3つのオスカーを受賞していた。タブローの資料によると、ハンラハンは今でも時間の大半を学術領域に費やしており、タブローの業務に注ぐ時間は全体の約20%程度だという。スタンフォード大学で彼はコンピュータサイエンスや電子エンジニアリングの教授を務め、コンピュータグラフィックスやイメージ解析を教えている。
セールスフォースCEOのマーク・ベニオフもビリオネアとして有名だ。同社の株価は10日、約5%の下落となり、ベニオフの保有資産は約3億ドルのマイナスとなった。彼の資産額は現在、推定65億ドルとされている。