全世界の国を最速で訪れた世界記録を持つ女性であるキャシー・デ・ペコルに対しては、各国で十分な時間を過ごさなかったという批判も出た。21歳のアルフォードも、若いうちに短期間で目標を達成したことで、同様の批判を受けるだろうが、本人はそれを気にしていない。「誰しも好みの旅の仕方は違うもの。少ない国で数カ月、数年過ごしたい人もいれば、世界のさまざまなところを“味見”したい人もいる。どんな旅の仕方が好きでも、違う意見を持つ人は必ずいる」
アルフォードは、大半の国では時間をかけて滞在したという。「首都から離れて郷土料理を食べたり、文化や自然を写真に収めたりして、予算が許す限り長く滞在することが好きです」とアルフォード。しかし、女性として一人旅することに不安を感じた国もあった。
「正直なところ、各国で数週間過ごす予算はありませんでした。最も少ない滞在日数は2、3日。スーダンやソマリア、中央アフリカ共和国、マリ、チャド、パプアニューギニアでは、十分な安全を確保できなかったため、あまり長く滞在しませんでした。いつかこうした国に戻り、もっと探索したい」とアルフォード。「経験すべきことの表面しか見られなかったように今でも感じています」
では次の目標は何だろう? 「今は、全ての国での経験とその中で学んだことをまとめた本を執筆しています。また、初のTEDx(テデックス)スピーチが6月15日に予定されていて、講演活動も始める予定です。この人生の大きな目標をついに達成できたので、今後数カ月は将来の計画を立てながら、体と心の健康を育んでいきたい」(アルフォード)
チュニジアにて。@lexielimitless
アルフォードから学ぶ教訓
アルフォードは、自分がこの経験で得た最大の学びが何かはまだ分からないと語っているが、以下に彼女が世界を旅する中で学んだ7つの教訓を紹介する。世界を旅するにしろ、ただ素晴らしい旅行体験をしたいにしろ、誰しもの役に立つものだ。
1. 不可能なものはない。
2. 必要のない所有物に金を使わないこと。できる限り節約し、必要であれば実家に住む。世界を旅することが本当に自分にとって大事なことであれば、何かを犠牲にしなければならない。
3. 世界には悪いものよりも良いものの方が確実に多い。
4. 訪れることができる美しい場所はいくらでもある。
5. 訪問できない国はなく、それぞれから多くのことを学べる。
6. Wi-Fiとの接続が絶たれると、自分の周囲のあらゆるものに真の意味でつながれる。これは、現代では驚くほど貴重な体験だ
7. 世界を旅したい若者への私からのアドバイスは、目標にしたことは何であっても成し遂げられると信じること。旅を人生のあらゆるものより優先すれば、それが実現するのは時間の問題だ。
フランスにて。@lexielimitless