米独立系レーベル社長が語る「音楽業界でサバイブする方法」

carlos castilla / shutterstock

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ポップミュージックやダンスミュージックの有名なレーベルといえば、テイラー・スウィフトが所属するリパブリック・レコードや、ケイティ・ペリーが所属するキャピトルを思い浮かべる音楽ファンは多いだろう。

近年、それらの大手レーベルに引けを取らない存在感を放っているインディーレーベルがある。フィラデルフィアを拠点とする「418 Music」だ。

418 Musicは2018年、17曲をヒットチャートにのせ、300万回以上の再生回数を稼ぐ快挙を達成した。レーベルごとの売上を集計したビルボード年間チャートのダンス/クラブミュージック部門では、前出の2レーベルより上の7位にランクイン(1位はRCAレコード、2位はハリウッド・レコード、3位はコロムビア・レコード)。インディーレーベルの中で首位に躍り出た。

418 Musicを運営するのは51歳のGino Caporaleだ。Caporaleは1980年代にクラブやラジオのDJ、ビルボードの記者として活動し、デペッシュ・モードやデ・ラ・ソウルの楽曲の制作にも携わった。その後、一時期業界から離れていたが、2012年に某インディーレーベルに参加して「さまざまな失敗や機会損失を目の当たりにした」という。

やがてデジタルメディアの流通サービス「イングルーヴス」とのコネクションを得たCaporaleは、自身のレーベルを立ち上げることを決意。

「最初は資金も時間もなく、レコーディング作業のほとんどは地元のアーティストと夜間に行った。それでも何とかなるはずだと思っていた」と当時を振り返る。

「私が業界を離れた90年代前半は“アーティスト”がレコードやCDをリリースしていたが、戻ってきた時にはEDMのDJがスターになり、音楽はダウンロードやストリーミングで聴くものになっていた。インターネットやSNSの活用法など、ビジネス面で知識が及ばないことがいくつもあった。とはいえ、良い音楽は良いという事実は今も変わらない」

2014年3月、Caporaleは著名なハウスミュージックのプロデューサーで、Ne-Yoの「Closer」でグラミー賞候補になったストーンブリッジと知り合う。ストーンブリッジはさまざまなアーティストをCaporaleに紹介し、418 Musicの作品のリミックスを手がけるようになった。
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編集=海田恭子

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