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Photo by Kevin Frayer/Getty Images

アップルの苦境を鮮明にするデータが、またもや浮上した。調査企業ガートナーは2月21日、2018年のホリデーシーズンの四半期のiPhoneの販売台数を発表したが、ここ数年で最悪レベルの落ち込みとなった模様だ。

ガートナーによると、2018年第4四半期のiPhoneの販売台数は6400万台で、前年同期から900万台の減少だった。iPhoneのグローバルの市場シェアは前年の17.9%から15.8%に下がった。一方で中国の競合らはシェアを伸ばし、なかでもファーウェイは10.8%から14.8%にシェアを拡大した。

ガートナーは、iPhoneが価格の高さで敬遠されたのみならず、中国メーカーの中価格帯モデルに市場を奪われていると指摘した。さらに、これまでアップルに忠誠心を示してきた顧客も、買い替えサイクルを伸ばし、より先進的機能を備えた端末の発売を待っていると述べた。

アップルにとって、イノベーションは今後の鍵となる。有力経済メディアFast Companyは2月21日、「世界で最もイノベーティブな企業50社」のランキング最新版を公開したが、アップルは前年度の1位から、今年は17位に順位を下げた。

アップルにとって悪い報せはまだ他にもある。クアルコムの問題だ。ロイターの取材でクアルコムが、特許侵害を理由に米当局に対し、米国で一部のiPhoneの販売差し止めを要請していることが明らかになった。

クアルコムは昨年末、ドイツの裁判所で同社が主張するアップルによる権利侵害を認められた。ドイツでは現在、クアルコムの権利を侵害したとされるインテル製チップ搭載のiPhoneが販売できなくなっている。

アップルはクアルコムの主張に屈服する形で、ドイツではクアルコム製ハードウェアを搭載したiPhone 7とiPhone 8のみを販売している。クアルコムはこれを前例として、米国でも類似した措置をアップルにとらせようとしている。

ここまで述べた3つの動きのなかで、深刻なのはアップルのイノベーション面での評価だろう。サムスンは、2月20日の製品発表会でGalaxyシリーズに大幅な刷新をもたらした。

しかし、アップルが2019年に発売する新端末は、従来のモデルと外見がほとんど変わらず、Lighting端子を用いており、同梱のバッテリーチャージャーの充電スピードも遅い。アップルが競合メーカーにイノベーション面で遅れをとっていることは明確だ。

アップルはこれまでMacやMacBook、iPadやiPhoneといった製品群で、魅力的なエコシステムを築きあげてきた。同社が最近、一部の製品の値引きを開始したことは歓迎したいが、アップルの長年のファンたちは、同社のイノベーティブな姿勢を評価してきたはずだ。

アップルは先日、独自の折りたたみ式スマホの特許を申請していたことが明るみに出た。しかし、特許だけで企業の先進性をアピールすることは不可能だ。

編集=上田裕資

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