どのようなポジションでも多くの場合、適任な候補者が数人存在する。そのため、その仕事をどれほど求めているかが勝利の決め手となるケースも多い。雇用主は、自社で働きたい候補者を望んでいる。やる気のある新入社員は前向きな態度で仕事に臨み、仕事で避けて通れない浮き沈みをうまく乗り切ることができ、良い同僚となる。
1日のうち8時間以上を隣で過ごすのであれば、わくわくしたチームプレーヤーと気難し屋のどちらがよいだろう?
しかし、仕事が欲しいと言うだけでは十分ではない。誰かと会ったときに「会えてうれしいです」と伝えたとしても、その人の名前を覚えていなかったり、話している最中に相手の肩越しに他の人を探していたりすれば、あなたが心の底から関心を持っているとは思ってもらえない。ここでは、自分がその職務に本当に興味を持っていると雇用主を説得する志望動機を5つと、何があっても避けるべき志望動機を1つ紹介する。
1. 会社の理念への共感
組織の理念と共感できることは非営利組織では欠かせないことだが、一般企業にも言えることだ。私が人気のメディア企業で初心者レベルのマーケティング職採用に取り組んだとき、候補者は誰しも同社の抱える有名ブランドの数々について大げさにまくし立てた。しかしある候補者は、称賛の言葉を述べる代わりに同社の象徴的な部門が持つある理念に焦点を当てた。
彼女は会社の歴史や、創業者がその商品に対して持っていたビジョンを理解していた。また、そこで働く複数の人と既に話したことがあったので、自分がその理念にぴったり合うことを強調できた。彼女は徹底的な調査を行い、会社の理念に共感していたことで、同社の事業の成功をただあがめていただけの他の候補者よりも一歩先に出ることができた。
2. 企業の製品やサービスへの情熱
私は過去に教育関連企業のディレクターとして、他業界の出身ではあるがその企業の商品を既に使ったことがあり、とても情熱を持っていた人材を採用したことがある。この人物が採用されたのは製品やマーケティングの役割ではなく、どの業界でも簡単に専門知識を応用できる経営管理部門、人事部だ。
それでも同社は、この候補者が会社の製品について理解していたことを気に入り、このことは彼女を最終候補者に残す決め手となった。もちろん、後半の厳しい面接をうまく切り抜ける必要はあったが、彼女は最終的にその仕事を手にすることができた。