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Photo by Kevin Frayer/Getty Images

米国のニュースメディア業界は近年、収益化に苦戦しているが、アップルが計画中のニュースの読み放題サービスが、大手メディア企業から「強欲すぎる」と反発を食らっている。

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が先日掲載した記事によると、アップルは複数のニュースメディア企業に、「ニュース版ネットフリックス」的サービスの提案を行ったという。

WSJによるとアップルはこのサービスを、同社の音楽ストリーミングと同様な月額サブスクリプション型のモデルで計画中で、年内の始動を望んでいるという。アップルは月額費用の50%を同社の取り分とし、残りをコンテンツのエンゲージメントに応じて、パブリッシャーらに分配することを提案したという。

この提案に対し、パブリッシャー側からは様々な反論や疑問が噴出しているという。企業からは、彼らが購読者のデータにアクセスできないことへの懸念の声もあがっている。購読者のデータはメディア企業にとって非常に重要な資産となる。

また、最大の争点となりそうなのが、アップルが月額費用の50%を彼らの懐に入れる点だ。CNBCのSara Salinas記者は「この条件では、メディア企業は自社で運営するサービスと比較すると、著しく低い売上しか得られないことになる。大手メディアの中には、月額20ドル以上でサブスクリプションサービスを提供しているものもある」と述べた。

しかし、一方でアップルのプラットフォームへの参加が、メディア企業に新たな収益の機会をもたらすとの見方もある。アップルが現在、無料で公開中のニュースアプリApple News(日本では未公開)は、8500万人の月間アクティブユーザーを抱える世界最大のニュースアプリとなっている。

アップルのニュースプラットフォームに参加することで、パブリッシャーらはその膨大な利用者にアクセス可能になる。

ただし、アップルはApple Newsのクオリティを維持するために、人力による厳しい検閲作業を行っている。アップルの基準は独立系のメディア企業とは異なるため、検閲により記事が配信されないケースも想定できる。

編集=上田裕資

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