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持ち物にはその人の品格が出る。よい物には理由があるのだ。

ファッションディレクターの森岡 弘とベテラン編集者の小暮昌弘が「紳士淑女が持つべきアイテム」を語る連載。第23回は、アイウェアブランド「999.9(フォーナインズ)」をピックアップ。


森岡 弘(以下、森岡):ビジネススタイルではメガネのセレクトも重要ですが、今回は人気のアイウェアブランド。「999.9」と書いて「フォーナインズ」と呼びます。

小暮昌弘(以下、小暮):数字でブランド名を書きますので、海外ブランドと思っている方も多いかもしれませんが、日本生まれのブランドです。その名は純金のインゴットに刻まれた数値で、最高純度を目指すブランドの哲学を表現しています。

森岡:このブランドの特徴は進化と深化です。前へ進むということと、眼鏡に対して深掘りをしているところが素晴らしい。

小暮:このブランドは日本で製作していますが、日本製のアイウェアブランドはその職人技を謳うものが多いと思います。その価値は確かに高いと思いますが、フォーナインズはそれとは違うアプローチで評価を得ました。

森岡:最初にウケたのは「掛け心地」のよさが理由だったと思いますが、ファッションというか、男のスタイルに寄り添いつつ、「機能」で確固たるポジションを築き上げたブランドと言えるのではないでしょうか。

小暮:フレームそのもののつくり、剛性などにこだわっているのですが、パーツの設計にも独自のアイデアが盛り込まれています。その代表例が「逆Rヒンジ」であり、「ダブルフロント構造」などですね。

森岡:ブランドとして常にいろいろな提案があるというのも選ぶ人を惹きつけるポイントでしょうね。私が最初にフォーナインズを買ったのは、ブランドが始まって間もないころだったと思います。バーニーズ ニューヨークとコラボしたサングラスを購入しました。

小暮:いかがでしたか?

森岡:セルフレームでしたが、掛け心地のよさに驚きました。顔に吸い付くようで、ほかのセル素材のサングラスでは味わったことのないフィット感だったことを覚えています。

小暮:テンプルも「耳曲がり」が当たり前になっているところを、フォーナインズは頭部を包むので、ストレート形状になっていましたね。だからフォーナインズを掛けている人は、このデザインですぐにわかりました。

森岡:掛け心地の圧倒的なよさに魅了されてフォーナインズを選んだ人も多いのでは。アイウェア=眼鏡って毎日使うものだから、これはある意味当然の成り行きです。

photograph by Masahiro Okamura, text by Masahiro Kogure, fashion direction by Hiroshi Morioka, illustration by Bernd Schifferdecker, edit by Akio Takashiro

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