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I am the CEO and founder of Marketocracy, Inc., and portfolio manager at Marketocracy Capital Management, LLC, an innovative technology based firm that maintains a database of the world’s greatest “unknown” investors.

Linda Parton / Shutterstock.com

米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)のメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は11月末、北米の一部工場の閉鎖と人員削減を含む大規模なリストラ策を発表。自社の未来は電気自動車(EV)にあるとの考えを明確にした。

政治家や労働組合はこれに激しく反発している。だが、GMの株主や顧客にとってこれは、同社がEVでテスラと競い合っていくための適切な選択だと言える。

ウォール街が公表する報告書は、大企業をゴリアテ(巨人)に、それと競うより小規模な企業をダビデ(ゴリアテを殺す)に置き換えて考えるものが多い。消費者の好みの変化への対応で出遅れることが多い大企業は、中小企業に勝利のチャンスを与えるものだ。

自動車業界のリーダーたちがEV生産について真剣になるまでにかかった時間から、テスラは大きな恩恵を受けた。10年以上にわたって利益を出すことができないまま、EV生産に取り組んできたテスラは近い将来、GMやフォード、その他の自動車メーカーにとっての実質的な脅威になるだろう。

テスラの時価総額は600億ドル(約6兆7400億円)に迫り、すでにGM(490億ドル)を超え、フォード(330億ドル)と比べれば2倍に近くなっている。株式市場は明らかに、EVが自動車業界の未来であるとの見方を示している。

ただ、いくら存続を脅かす危機に直面しているとはいえ、数十億ドル規模の工場の操業を停止させ、数千人に上る従業員を解雇することにGMのような企業の取締会を同意させるには、強力なリーダーシップが必要だ。バーラにそれを実行できるのかどうかは疑問に思われたが、実現させた彼女のリーダーシップは、尊敬に値する。

必要なリソースを確保

バーラが講じる措置は、GMに年間およそ60億ドルをもたらす。彼女が思い描く変革のために十分な金額かどうかは分からないが、良いスタートを切ったことは確かだろう。

一方、フォードはすでに、乗用車市場からの撤退を決めている。だが、EVが支配的な地位を占める将来の市場で競争するための変革に必要な資金をいかに捻出するかについては、まだ明らかにされていない。

政治家たちは、GMの1万5000人余りに及ぶ人員削減の計画に即座に反応。同社を批判している。だが、公共部門とは異なり、民間部門では多くの場合、新たな投資を行う前にはまずコストを削減しなくてはならない。

バーラはまず、GMがEV市場のリーダーを目指して戦うことができるようにするための資金を準備しようとしている。不採算の車の生産に資金を使い、将来のいずれかの時点で再び政府の救済措置を必要とすることになるよりも、賢明な方法だ。

年金生活者や政府、サプライヤー、従業員など、GMの存続が欠かせない人たちは、口に出して言うことは「政治的に正しく」ないとしても、ひそかにこの展開を喜んでいるはずだ。

投資対象としてのGM

バーラの決断はGMに、ガソリン車からEVへの転換に必要な資金をもたらす。だが、資金の出所が分かっているからといって、完全に安心してGMに投資ができるというわけではない。

投資家としては、GMに対する投資を行う前に、テスラと競合するEVを実際に見てみたい。シボレー「ボルト」はそのような車ではなかった。GMがテスラに対抗できるEVを発表するまではまだ、テスラの方がより良い投資先だということになるだろう。

編集=木内涼子

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