クラフトビールのフレーバーといえば、柑橘類やハーブ、サクラなど香りや味がハッキリしたものが多く見られる中、神奈川県厚木市のブルワリー「サンクトガーレン」ではイチジクを使ったお菓子に注目し、フルーツビール「ウィンターフルーツタルトエール」を今月発売した。
イチジクなど香りの弱い果物は、ビールに使い難いという課題があるなか、シナモンやジンジャーなど、イチジクのお菓子と一緒に使われる、香りの出やすい素材を組み合わせることで、独自の味わいを作り出した。
サンクトガーレンは、かながわブランドにも認定されている“あしがらちじく”を使用。価格は429円で、サンクトガーレンWebショップほかで販売する。2019年1月ごろまでの限定販売で、1万本程度の売上を見込んでいる。
このビールには雨風の影響等で傷ついた“はねだし品”のイチジク約110kgを活用。さらに、いちじくと相性の良いリンゴで爽やかな酸味をプラスしている。
カラメル麦芽を特徴的に使った琥珀色のビールには、ジンジャーとシナモンを効かせ、ジンジャーブレッドのようなスパイシー感を表現した。 甘くてスパイシー、いちじくの果実を並べて焼き上げたタルトのような味わいをイメージしたビールとなっている。
ターゲットは20〜40代の男女。BBQソースや角煮、照り焼きなどのようにこってり甘い味付けの肉料理やドライフルーツ、タルトなどの焼菓子、この季節にピッタリなシュトーレン、ジンジャークッキーなどとのマリアージュがおすすめだ。
「今後は、クラフトビールを飲んだことのない層への入口として、フレーバービールを定期的に商品化し、市場を喚起していきたい」と話すサンクトガーレン社。2019年1月にはバレンタインに向け、チョコレートフレーバーのビールも4種販売予定だ。