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cover the intersection of business, psychology and gender.

シェリル・サンドバーグ(Photo by Scott Eisen/Getty Images)

フェイスブックのシェリル・サンドバーグ最高執行責任者(COO)はこのところ、同社が抱える一連の問題をめぐり批判の矢面に立たされている。問題視されているのは、ケンブリッジ・アナリティカの個人情報不正取得や、大規模な情報流出、ロシアによるフェイスブックを通じた選挙介入、同社が実施したとされる怪しげな敵情調査で、サンドバーグが果たした役割だ。

サンドバーグはフェイスブックのCOOとして、同社が抱える問題の最終的な責任を担っている。そして同社が抱える問題は多い。だが、サンドバーグの失態に対する反応は、男性幹部が仕事で過ちを犯したときと比べ、かなり辛辣な個人攻撃となっているように思える。まるで、サンドバーグにも欠点があることに皆が安堵し、その失態を決して看過しまいとしているかのようだ。

サンドバーグは学部、大学院ともにハーバード大を卒業し、男性優位のシリコンバレーで大きな成功を収め、最近夫を亡くしたシングルマザーで、女性の活躍を推進し、女性運動を再燃させた本を執筆した上に、見た目も美しい。私たちは、これほどの成功を収めたサンドバーグが持つ欠点を世間に晒したくてしかたがないようだ。

女性には、成功している他の女性が失敗する姿を見たがる傾向があることは、多くの研究によって示されている。年長の女性は時に、年下の女性の成功を邪魔しようとする。こうした女性はよく「女王蜂」と呼ばれる。

また、既に成功を収めた女性が攻撃対象になることもある。ニューヨーク大学の研究者らが行った研究では、女性は成功している他の女性リーダーを中傷すると自分の能力に対する自己評価が高まることが示された。研究チームはその理由として、女性は他の女性と自分を比べる傾向が強く、他の女性の格を下げることで自分についてより良く感じるからだとした。

書籍『女はなぜ足を引っ張り合うのか』の著者スーザン・シャピロ・バラシュはこう指摘する。「プロム・クイーン(人気者の女子)の足を引っ張ることには、抗えない魅力がある。自分がどれほど素晴らしい生活を送っていようと、どれほど分別があろうと、女性の団結の重要性をどれほど心に留めていようと、誰もが少なくとも1度は、強力な女性ライバルを引きずりおろす空想にふけったことがある」。

同著では、この感情に共鳴するインタビューが多数紹介されている。シリコンバレーにプロム・クイーンがいるとすれば、それはサンドバーグだろう。

編集=遠藤宗生

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