Ucommuneは今年8月のシリーズCラウンドで、約4400万ドルを調達していた。当時の評価額は18億ドルだったが、その後の3カ月で評価額を急激に高めた。
北京本拠のUcommuneは、米国のWeWorkを競合と見据えて設立された中国のコワーキング業界を代表するユニコーン企業だ。同社は現在、世界37都市で200カ所以上のコワーキングオフィスを構えており、香港やシンガポール、台湾、ニューヨークにも進出している。同社は調達資金を用い、今後の3年間で世界40カ国の350都市に拠点を拡大する計画だ。
創業3年の同社は累計で6億5000万ドルを調達している。創業者のMaoは次のように述べた。「投資家らはUcommuneのコワーキングのエコシステムを開拓していくキャパシティや、スマートオフィステクノロジーに期待を寄せている」
Ucommuneのクライアント企業としては、バイトダンスやビリビリ、ofoやモバイクなど中国のインターネット業界を代表するスタートアップがあげられる。各地のコワーキングスペースに同社はIoTの仕組みを導入するなどして、差別化を果たそうとしている。
Ucommuneは今年7月に上海の競合のWorkingdomを約50億円で買収するなど、他社の買収も積極的に行っている。激戦が続く中国のコワーキングスペース市場では、アリババが支援するKr Spaceが2億ドル以上の資金調達に向けて動いているとも伝えられる。