「青春経営コメディ」から「仕組みで結果を出す」フェーズへ
──ブログでは、これからが「第二章」だと発言されていました。その意味についてお教えください。
これまで(第一章)は、色々失敗して、ハチャメチャして、たくさん学んだフェーズでした。このフェーズの成果発表として、ラフォーレ原宿への出店があったと思います。第一章のタイトルをつけるなら「ハチャメチャ青春経営コメディ」みたいな感じでしょうか。(笑)
とはいえ、ひとりの力で運営していては、絶対にどこかでブランドは終わってしまいます。今のブランドにお客様がいる限り続けていきたいと考えた時に、半永久的に継続して自然にブランドが回る仕組みを作りたいと思いました。
これからの「第二章」は、しっかり組織で結果を出すフェーズだと思っています。材料は「第一章」で揃ったので、会社という仕組みでブランドの哲学を広めていくフェーズが「第二章」です。そういう意図もあり、売上目標を立てたり、最近やたら真面目な情報発信をしているわけです。(笑)
──就職活動もされていたと聞きました。経営を続ける決心をされた決め手はどのようなことだったのでしょうか?
根底には「ダサくありたくない」という気持ちがあります。
経営をしていると、「なんでこんなことやってるんだろう」と思う時もありますし、苦しい時もたくさんあります。でもそれを乗り越えられるのは、「これをやっている自分がかっこいい」と思うエゴ的なものだと思います。
あとは、先ほども申しましたが、自分には寿命もあるので永久にブランドに関わることはできません。どこかでお終いにする必要は確実にあります。でも今これだけお客様に必要とされているのであれば、今がそのタイミングではない。継続してやるぞという気持ちです。
しっかりこのブランドを大きくして、コンプレックスを薄めるサービスを提供するという価値観自体を、綺麗な形で次にパスしていきたいと思っています。
──「結果を出す」の具体的な金額目標はございますか?
短期的には「年商1億円」です。
知り合いから「小売業は1億を超えないと小売ではない」と言われて、えいや!で決めました。(笑)この目標は予定より時間がかかってしまいましたが、来年には達成できる見込みが立ちました。
中期的には「年商5億円(一旦ここが上限)」です。
なぜ「上限が5億円」かというと、「5億円を超えるとブランドが壊れていく」という話を先輩経営者に聞いたからです。売上拡大をする以上、単価を上げないのであれば、顧客の数を増やす必要があります。そうするとよりターゲットを広げる必要が出てきて、結果、ブランドの哲学にそぐわない人がそのブランドを身につけるようなことが起きると思います。
例えば、「胸が大きい人がうちの商品をつけて写真をSNSにアップする」という状況が起きかねませんが、これは避けたいです。そうなったら胸が小さい人のコンプレックスを助長しますし、結果、ブランド価値がブレてしまいます。
そのため、今のブランドのキャパシティとして「5億円」を一旦上限として決めました。もちろん今後成長していくに連れて考え方が変わるかもしれませんが、「売上」と「ブランド哲学」を両立できる数値を意識することは重要だと思っています。